第31話
「ねぇティア、アランさんになんて言うの?」
「えっ、何が?」
「何が?じゃないよ。ジャイアントフォレストベアじゃなくて、実はジャイアントフォレストキングベアだったんです。なんて言えると思う?」
「それは」
「しかも前金で金貨30枚貰ってるし」
「うっ」
「もうあたし知らないからね」
「えっ?」
「ティアが悪いんでしょ?せめてレオンとアルフレッドさんが少しでもダメージ与えてたら、ここまで悩む必要なかったのに」
「マリーすみません。ティアの声に気を取られて全く動けなくて」
「レオンは悪くないよ。悪いのはティア」
「わかったわよ。私一人でなんとかするから、マリーは黙って見ていて」
そしてマルニクス商会へやってきた。
「じゃあ、入るわよ」
しかしティアは中に入らない。
「早く入りなよ、ティア」
「わかってるわよ」
そうしているとドアが開いた。
「おや、ティアさん、それとレオンさん、マリーさんお待ちしておりました。さぁ中へどうぞ」
ドアを開けたのはアランだった。
そして店の中へティア達を招き入れる。
レオンとマリーは色とりどりの商品に目を輝かせる
「凄いですね」
「これとか超綺麗」
「マルニクス商会は王都でも一、二位を争う商会ですからな。他店には負けてられませんよ。」
「あの」
ティアがアランにジャイアントフォレストキングベアのことを伝えようとしたが
「ティアさん、そうですね。あちらの方でお話ししましょう。着いてきてください」
アランに止められ、店の奥へと案内されることになった
「ティア、言える?」
「マリー」
少し涙目になっているティア
「はぁ〜、どうせこうなると思ってたんだよね〜、あたしが説明するから」
「マリー」
「ほら行くよ」
商談に使う豪華な部屋に通された3人
「あれを持ってきてくれ」
アランがそう言い、従業員が金貨を持ってくる
「こちら、残りの金貨70枚になります。」
レオン達の目の前に金貨が置かれる。
「あの〜アランさん、その買い取りしてもらうはずだったジャイアントフォレストベアなんですけど、ギルドで確認してもらったらですね。その上位種のジャイアントフォレストキングベアだったんです。」
それを聞いたアランが下を向く。
「すみません、前金の金貨30枚」
マリーの言葉がアランによって止められる
「なんですと!?ジャイアントフォレストキングベアですと!?滅多に出回らない希少種ではないですか!?」
「ア…ランさん?」
「そうですね。相場が金貨1000枚ですが、もし襲われていたことを考えると1400、いやここは、金貨1500枚でどうでしょうか?」
「は、はい」
アランの気迫に負けたマリーは『はい』としか答えられなかった。
「それではすぐにご用意いたしますね。君、すぐに用意して」
「かしこまりました」
「お茶をお待ちしました。」
アランの秘書らしき人物がお茶を持ってきた。
「君、こないだ仕入れた新作のスイーツがあっただろう、この方達お出しして」
「かしこまりました」
「いや〜ティアさん達のおかげで、とても良い買い物をしましたよ。」
「良かったです。」
そしてレオン達はお茶とお菓子をご馳走になった。
「もし何かあれば、是非ともウチをご利用下さい。サービスさせていただきますよ。」
「その時はよろしくお願いします」
「この度は誠にありがとうございました。」
アランはレオン達が見えなくなるまで頭を下げていた。
「はぁ〜、なんとかなってよかった。」
マリーはかなり疲れた顔をしていた。
「マリーお疲れ様」
「ありがとう、レオン」
「本当にありがとう、マリー、私、あなたがいなかったら」
「感謝してよね、ティア」
「もちろん」
「それでこの金貨どうする?」
マリーは金貨1500枚が入った袋を見せる
「マリーどうしよう?」
「ティアが討伐したんだから、ティアが決めて」
「えーと、それじゃあ」
ティアは金貨300枚を残し、後の金貨1200枚を孤児院へと送金したのだった。
「きっと孤児院の人達、驚くだろうな」
「そうね」
「というか、頭使いすぎて甘い物食べたい。」
「それじゃ、アリシアさんに紹介してもらったお店行きます?」
「おー行こ行こ」
「たしかあっちだったかしら」
そして3人は王都を回ることにした。




