第30話
応接室に通されたレオン達
「とりあえず座ってくれ」
「はい」
3人はソファーに座る。
「アリシアさんや、茶を持ってきて貰ってもいいかのぉ」
「少々お待ちください」
老人の隣にいたアリシアと呼ばれた女性が部屋から出ていく。
「わしはここのギルドマスター カイン・レクスじゃ」
「僕はレオンです」
「私はティアです」
「あたしはマリーです」
「畏まらんでいい、ヴァルフレアから話は聞いておる。」
「お待たせしました。」
「この別嬪さんはわしの秘書でな」
「アリシア・ゼスティーと申します。」
「まぁお茶でも飲んでくつろいでくれ」
レオン達はお茶をいただく。
「これ美味しい」
「そうじゃろ?アリシアさんが入れてくれるお茶は格別での」
「お褒めに預かり光栄ですわ」
「では話をしよう。レオン、お主はおそらく時空魔法によって、あの遺跡に転移させられたんじゃろ」
「時空魔法?」
「かつて存在したと言われる古代の魔法じゃ」
「古代の魔法ですか?」
「いろいろ調べてのぉ、古文書の中にこんなことが書かれておった。人々は時と空間を操り、大陸を行き来していたとな。」
「時と空間を操る時空魔法、それならレオンが魔法陣から出てきたことにも説明がつく」
魔法使いのマリーにとっては興味がそそられる話だったようだ。
「まぁ本当に時空魔法が使われたのかはわからんが、可能性として一番高いのはそれしかなかったというわけじゃ」
「レオンがどこから飛ばされたとかはわからないのでしょうか?」
「ヴァルフレアは魔法陣の後を調べたらしいが、どこから発動されたのか全くわからなかったそうじゃよ。なんせ時空魔法自体が失われた古代の魔法だからのぉ」
「そうですか」
「まぁ落ち込むでない。アルカナ流奥義の方は古文書に少しだけだが載っていてのぉ」
「えっ!?」
「お前さんら、『ラグナロク』は知ってるかの?」
「あれでしょ?遥か昔、この星の命運をかけ、神々と人が協力して、闇を倒したっていう伝説でしょ?」
マリーが答える
「そうじゃ、その闇を倒すために生み出されたのがアルカナ流奥義ということらしい」
「神々と人が協力して、闇を倒した流派だとすれば、クリムゾンドラゴンを一撃で倒したのも納得がいくわね」
「すまんのぉ、わかったのはこれだけなんじゃよ」
「いえ、調べていただきありがとうございます。」
「もし他に何かわかれば、お主に伝えるようにするからの」
「ありがとうございます。」
3人はカインにお礼をし、応接室から出てきた。
「おっ、話は終わったみたいだな。」
紅蓮の絆のメンバーに話しかけらた。
「あれ?アルフレッドさんは?」
レオンは辺りを見渡すがアルフレッドの姿はない。
「リーダーは今、調査専門会議室にいるよ。」
「調査専門会議室?」
「ジャイアントフォレストベアだと思って、確認してもらったら、その上位種のジャイアントフォレストキングベアだったらしくてな。それで調査が必要になったから、いろいろ聞かれてるんだよ。」
「はっ!?」
マリーが驚く。
「ジャイアントフォレストキングベアって災害級の魔物ですよね?」
「あぁそうだ」
「ティア〜、いくら睡眠妨害されたからって、なんで一撃で倒すの?」
ティアに掴みかかるマリー
「ねぇ、王都に来た理由わかってる?クリムゾンドラゴンを一撃で倒す脅威の存在っていうレオンの誤解を解くために来たんだよ?それなのに、レオンの他に災害級のジャイアントフォレストキングベアを一撃で倒す仲間が1人いますとか、もうあたし達、危険人物じゃん、どうするの?ティアーー」
マリーは大きくティアを揺らす。
「あー、お前ら大変そうだな」
レオンに話しかける紅蓮の絆のロキ
「あ、あはは」
レオンは苦笑いをするしかなかった。
「リーダーからの伝言で、明日の朝、ここギルド本部まで来てくれってよ。」
「わかりました。皆さん、この1週間お世話になりました。」
「いいってことよ」
「複数パーティによる討伐依頼があった時は参加してね」
そして、紅蓮の絆のメンバーは冒険者ギルドを出て行った。
レオンはと言うと
「あのマリー、大丈夫ですか?」
頭を抱えていたマリーに話しかけていた。
「大丈夫じゃないよぉ、どうしよう」
「あのみなさん、どうかしました?」
そこにアリシアが話しかけてきたので、マリーが泣きながら説明した。
「なるほど、ではギルドマスターにお願いしておきましょう。あの方は貴族の友人がたくさんおられますから、きっと力になっていただけるはずです」
「ありがとうございます。アリシアさーん」
マリーは泣きながらアリシアに感謝していた。
そして振り返り
「ティアもお礼言って」
「ありがとうございます」
ティアに続いてレオンもお礼を言った。
アリシアにギルドの入り口まで見送られたレオン達
「そういえば皆さん、王都は初めてですよね?」
「はい、今日来たばかりで」
「では私のオススメのお店や宿がいくつかあるんですけど、ご紹介しましょうか?」
「是非お願いします。」
アリシアにいろいろ教えてもらい、レオン達は、アランに会うため、マルニクス商会へと向かったのだった。




