第28話
「………………レオン殿………レオン殿」
「ん、アルフレッドさん?」
寝ていたレオンはアルフレッドに起こされた。
「レオン殿、先程から魔物達が何かから逃げてるようなのだ」
「逃げてるって何から?」
「おそらく、ジャイアントフォレストベアであろうな」
「討伐しますか?」
「出来ればそうしたい」
「わかりました。」
「ティア、マリー起きて」
「どうしたの?レオン」
「大型の魔物が出たらしい」
「わかった。ティア起きて」
「うーん、あと30時間」
あとはマリーに任せて、レオンはアルフレッドのところに向かった。
「アルフレッドさん」
「レオン殿」
「もうすぐ来ます、それで作戦は?」
「二手に分かれる、私と自由の翼の3人はジャイアントフォレストベアの討伐、残りの5人はアラン殿の護衛だ。」
「了解です。」
「では行こう」
「お出ましのようだな」
グルルゥラァァァァァァァァァァーーーーーーーーー
大きな声を発し、こちらを威嚇してくる。
「これがジャイアントフォレストベア」
「マリー」
「OK、動きを封じよ、チェーンバインド」
マリーの魔法でジャイアントフォレストベアの動きを封じる
アルフレッドがレオンに声をかけようとした瞬間
「さっきからうるさい」
その声に一斉に振り向いた。
「ティア!?」
「レオンのおかげでぐっすり眠れそうだったのに」
「あー」
マリーは『やっぱり』という顔をする。
「私の睡眠を邪魔しないで、烈空翔破斬」
ティアの放った攻撃はジャイアントフォレストベアの首を切り落とした
「これで静かになったわね。レオン寝よう」
そのままレオンに抱きつき、ティアは夢の世界へ旅立った。
野営地に戻ってきた討伐組
「えーと、皆さんなんかいろいろごめんなさい」
マリーが頭を下げた
「どうやってあの硬い首を切ったんだ?」
「ティアの剣はクリムゾンドラゴンの爪が使われてるので、きっとそのせいかと」
レオンが説明する
「いやでも一撃でアレは仕留められんぞ」
紅蓮の絆がメンバーが頷く。
「ティアですね、その昔から睡眠妨害されると手がつけられないというか」
マリーが申し訳なさそうな顔で答える。
「えっ、そんな理由で?」
一同はティアは見るが幸せそうな顔で寝ていたのだった。
そして夜が明けた。
「ねぇ紅蓮の絆の人達、なんか私によそよそしいんだけど、なにか知らない?」
「それはアレのせいだと思うよ」
「アレ?」
「あそこ」
マリーがジャイアントフォレストベアの方を指差す
「何?あの大きな熊?」
「昨日の夜、ティアが一撃で倒したんですよ」
「ふふ、レオンも冗談とか言うようになったのね。」
「いや冗談じゃなくて」
「私が一撃であんな大きな熊を倒せるわけないじゃない?」
レオンはなにか言いたそうであったが、ティアは歩いて行ってしまった。
「レオン、たぶんティアは寝ぼけて覚えてないと思うよ。」
「そんなことあります?」
「ティアだからねー」
長年の親友のマリーのレオンは何も言えなくなってしまった。
マルニクス商会のアランにジャイアントフォレストベアを買い取ろうとティアに話しかけていた。
「ティアさん、よろしいでしょうか?」
「はい」
「あのジャイアントフォレストベアの頭と毛皮を買い取りさせていただきたいのですが」
「なぜ私に?」
「ティアさんが討伐されたとお聞きしましたので」
「えーと」
ティアは見に覚えがなかったせいで困惑していた。
そこにアルフレッドがやってきた。
「アラン殿、ジャイアントフォレストベアの買い取りのお話でしょうか?」
「えー、そうなんですよ。特に頭は剥製にすると高値で取引されていますので」
「申し訳ない。街道付近で出たため、一度ギルドに確認してもらわねばないのですよ。買い取りはその確認の後になってしまうのだが、よろしいだろうか?」
「えぇ、構いませんよ。それでティアさん、買い取りなのですが、前金で金貨30枚、王都に着いてから金貨70枚の金貨100枚でどうでしょうか?」
「アラン殿、ジャイアントフォレストベアの相場はもっと低いのでは?」
「商売というのは、命あっての物種なのですよ。死んでしまっては意味がありません。少し色を付けさせてもらいました。」
アランはティアを見る。
「はい、それで」
討伐したことを覚えていなかったティアはそう返事するしかなかった。
そして一行は王都へ向けて出発するのだった。




