プロローグ
ここはガイア遺跡の最深部、聖域と呼ばれる場所
そこに銀髪の女性がなにやら呪文を詠唱していた。
「ん?声?誰かいるのか?」
見回りに来た少年は声に気付き、聖域へと足を踏み入れる
少年に気付いた女性は詠唱をやめ、振り返る
「おい、お前は誰だ?ここは選ばれた人間しか入れない場所だ、ここで何をしている」
「…………………」
「答えろ」
「…………………」
「答える気はないか」
「…………………」
少年は剣を抜き、構える
「おとなしく言うことを聞けば、命までは」
いきなり少年に風魔法が襲うが間一髪でそれを避ける
「上級風魔法か」
「…………………」
「話し合う気はないみたいだな」
「…………………」
「手加減はしない。アルカナ流 第7の奥義 『雷光蒼龍破』」
剣から放たれた青白い光が女性に直撃する
「…………………ふっ、この程度か」
そこには無傷な女性が立っていた
「なんだと?」
「ちょうどいい、時空魔法の実験台にしてやろう」
「時空魔法だと?」
「くらうがいい」
くっヤバい
「アルカナ流 第8」
少年はアルカナ流奥義で防ごうとするも、時空魔法と共に消え去ってしまった。
「なるほど、初級でこの威力とは素晴らしい」
「邪魔が入ってしまったが再開しよう」
再び女性は詠唱し始めるのだった。