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おせっかい令嬢は悪役回避してハッピーエンドを目指します!~転生先は現代に似た財閥異世界!?~  作者: 星降る夜
第2章 小学校

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95 リュックの色は何色?


 早朝からお祖父様とデッキでラジオ体操をしている。


 この後は高島と龍一郎君、虎太郎君とスタジオで柔軟や筋トレをする予定だ。


 今日も美味しいものをいっぱい食べていつか妖艶な美女になるんだ。


 お祖父様に人生の目標をそう話したら、大笑いされた。失礼な気がする。未来にはいつだって可能性があるんだからね。


 本日の寄港地は小樽だ。夕方には神馬兄弟が神馬様のお祖父様と来られる。


 神馬君のお祖父様はどんな方なんだろう。学生時代はお祖父様の良きライバルだったらしい。東郷寺のお祖父様がこっそりと教えて下さった。


 うふふ、どんな感じなのかな?楽しみ。


 朝ご飯を食べると皆で小樽の街へ繰り出した。お土産に北海道の美味しい物を買ってもらうんだ。お祖父様の手を引っ張ってお願いすると快く頷いてくれた。ふふふ……


 お祖父様はお寿司が目当てらしい。私は夕張メロンソフトが食べたい。あらかじめお土産ショップやお寿司屋さんは龍一郎君が調べてくれていた。優秀だよね。


 高島も来ているから苦手な物は高島のお皿にのせちゃうのだ。お寿司屋さんで高島の隣を陣取って苦手なウニやお魚をポイポイのせていたら龍一郎君に苦笑された。


 ”愛梨花ちゃんは生魚あまり好きじゃないんだね”私がブンブン首を振ってそんな事はないって言っても笑うだけだ。


 お寿司は好きだもん。たまごが一番好きなだけだもん!


 お土産屋さんでは大好きなホワイトチョコレートのクッキーサンドにポテトチップのチョコレートがけなどたくさん買ってもらっちゃった。


 お父様とお母様、それにお兄様にはガラスの一輪挿しを購入。ガラス細工も有名なんだって。


 たくさんのお土産を買って船に戻ると早速絵はがきを描く。今日はお兄様宛だ。


 忘れてないからね!たとえ私の事をすっかり忘れていたとしてもだ。宛名は千鶴が寺森に聞いて書いてくれるって。良かった。


 毎日誰かに絵はがきを書くのも楽しい。龍一郎君もお兄様宛だ。虎太郎君は誰に書いているんだろう?翔君かな。


 夕方には大きな夕張メロンを手土産に神馬君達がやって来た。何故わかったかって、夕張メロンの描かれた箱をぶら下げていたから。私は目ざといのだ。


 デッキから下を見ていると、2人ともクルーズ船は初めてみたいではしゃいでる。ふふ……後で案内してあげよう。


 ラウンジでまったりしながら神馬君達を待っていると、大きな声が聞こえて来る。入り口から神馬君がこちらに走ってくるのが見えた。後方から巨漢な人影が見えた。


 神馬君のお祖父様だ。恰幅の良い柔道家みたいな方だ。豪快に笑うとお祖父様達に片手をあげて挨拶をしている。


 「愛梨花、こちらにおいで」


 お祖父様に呼ばれてお祖父様の元へ向かい、神馬君のお祖父様にご挨拶をする。


 「初めまして、月光院 愛梨花です」


 ピョコンとお辞儀をすると、神馬君のお祖父様は大きな声で笑った。


 「ほほう、これが噂の孫だな」


 思わず耳をふさぎたくなるような大声だ。


 お祖父様の手を握ってピトッとくっついていたら、神馬君のお祖父様は目を細めて面白そうに私を見る。近づいてくると大きな手で頭を撫でてくれた。


 「孫達をよろしく頼む」


 イヤイヤ、一番年下なので私の方がよろしく頼まれるはずです。お祖父様の顔を伺うと眉間に皺を寄せていた。


 「愛梨花に苦労をかけるような孫は近づけるな」


 階段で落ちたことを暗に匂わすお祖父様。もう済んだことですからね。


 「わ、私の方がお世話になります」


 慌てて私が言うと、横から神馬君のお兄様が私の手を引いた。


 「愛梨花ちゃん。向こうを案内してくれる?」


 ほっ、助かった。何だかここの雰囲気は苦手だ。神馬君のお祖父様は声も大きいからビックリしてしまうし、お祖父様の戦闘的な雰囲気も初めてで対応に困るんだ。


 「龍一郎さん、よろしくお願いします」

 「この間は愛梨花ちゃんを運んでくれて、ありがとう。船でのスケジュールを決めるから参加してくれるか?」

 

 神馬君のお兄様は私を座らせると隣に座った。


 「はい、わかりました。駿、騒ぐなよ」


 何だか神馬君のお兄様が新鮮だ。龍一郎君とはこんな感じなんだ。気が付かなかった。


 キラキラしている目で見ていると、ポンと龍一郎君に頭を小突かれた。


 「愛梨花ちゃんも、ちゃんとこっちを見てね」

 「あっ、ごめんなさい。仲間が増えたから嬉しくて……」

 「そのリュック可愛いね。お揃いなの?」


 神馬君のお兄様が私のリュックに目を留めた。


 お目が高い。そうなんです。冒険に出るんですよ。皆でね!心の中で言いながら、自慢げに見せる。


 「ペンとメモ帳もお揃いで、マスコットもついているんです。ちなみにそこの売店で買えます」


 しかし、神馬君のお兄様には似合わないとは思います。もっとカッコイイ物の方がお好きでは?心の中で問いかけた。


 龍一郎君は意外にも趣味があったみたいでしたが……


 「見せてくれる?」


 そう言うと、神馬君のお兄様は私からリュックを手にとる。それから、私の手の平を広げて気遣う様にみている。


 あれっ、見るのはリュックじゃないの?


 「この間の怪我は治ったみたいだね」


 むむむ、その事は誰にも言ってないんだ。もちろん龍一郎君も知らない。


 おそるおそる龍一郎君の方を見ると、見透かす様に目を合わせてきた。慌てて目をそらした。心眼を開くのはやめて下さい。


 「何の事だかわからないかも……」


 私のしどろもどろな様子に神馬君のお兄様が、ああ~~しまった。と言う顔をした。


 内緒だったんです……


 「その話、詳しく教えてくれるかな?」


 龍一郎君が低い声で神馬君のお兄様に問い詰めた。ここは神馬君のお兄様に任せよう。


 神馬君のお兄様から説明を聞いた龍一郎君が私の隣に来ると手の平をチェックした。もう傷は治っている。傷はたいした事はなかったから。


 「愛梨花ちゃん、何かあったら僕に言うんだよ。わかった?」


 そう言って覗き込む瞳と目が合う。瞳が揺れて心配をしているのがわかる。私が頷くとぎゅうっとハグをしてくれた。


 小さな事だけど、何でも言おう。


 龍一郎君には隠せないな、と思った。


 神馬君がお揃いのリュックをうらやましがったのでショップを案内してあげた。


 神馬君は黄色のリュック、お兄様は赤色のリュックを購入。戦闘色だね!


 手土産のメロンは夕食にパフェになって登場。


 やったあぁ~~~!!!



 


 いつも読んで頂きありがとうございます。リアクションもとても嬉しいです。

 3連休だったので連続で投稿できました。

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