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おせっかい令嬢は悪役回避してハッピーエンドを目指します!~転生先は現代に似た財閥異世界!?~  作者: 星降る夜
第2章 小学校

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84/182

84 88点


 学校と言えばテストがある。


 足が痛くてもテストは受けられた。残念!


 ここ光星学園は小学1年生から期末テストがあった。正直に言って小学校のテストは前世の知識がある私には簡単すぎ。


 もちろん例外もある。


 図画工作と体育は苦手だ。


 体育は……今はまだ修行中です。


 お絵描きは不器用な私は細かい線が描けなくて……絵の才能は無いと思う。そんな私にも東郷寺のお母様は根気よく教えて下さっているから、その内に人並みになるかも知れない。


 前世では家庭科も裁縫とかはからっきしダメだった。雑巾が真っ直ぐに縫えなかったもの。


 だけどそれ以外は小学生の間は苦労しなくてすみそう。だから余裕で80点台で行こうと思っている。


 天才でも秀才でもないからその内ボロが出ちゃうと思う。今からあまり良い点数は取りたくなかった。


 それに”出る杭は打たれる”って言うしね。


 あんなにお勉強しているお兄様にも悪いもの。妹は不出来な方が可愛いいに違いない。


 えっへ!


 気遣い大事よね!


 テスト問題を見ると11問あって最後の問題だけ、すみに8の文字があった。つまりこれが8点なのかな?と言うことは残りが10問で92点?


 半端だね。先生の性格が出るんだと思う。特に最後の問題は1番難しそうだった。意地悪な先生だ。100点は取ってあげないんだもん。


 多分10点が8問の6点が2問かな?良くわからないけれど下からやって上2問をブランクにする事した。このマイルールでいこう。


 ふふふ……これがバッチリはまった。何と私は88点、素敵じゃない!


 八は末広がりと言って縁起が良いの。それが2つも、ぞろ目だからね!


 全教科88点!やったあ!喜んでいたらもの凄く不審な目で見られた。誰にかって?もちろん先生に。意地悪な先生はきらいだもん。


 隣の席の北川さんは私の点数が見えたみたいで、こんなので喜んでいるのかと残念そうに見ていた。いいの!目立ちたくないから。北川さんも御園君も100点みたいだった。流石だ。


 最後の問題出来たんだ。やっぱりこの学園のレベルは高い。


 神馬君は90点を取ったテストを自慢げに見せてきた。子供だね。悔しくなんか無いから。私は初志貫徹だからね。ふんっ!


 なのに、なのに88点も取ったのに先生に職員室に呼ばれた。行きたくない。しかもクラスで私だけ。行くもんか絶対に。


 「月光院さんは帰るの?職員室に行かなくて良いの?」

 

 私は頷いた。


 「行かないわ、赤点じゃないもの。呼ばれる意味がわからないし」

 「そうよね。変よね」

 「あれ?職員室寄らないで帰るの?」


 御園君まで聞いて来る。そんなに心配しなくても、お勉強にはついていけるし、忘れ物もないから大丈夫なんだけど……


 「先生イケメンじゃないから行かない」


 北川さんが吹き出した。


 「月光院さんてほんと、面白いわね。あきないわ」


 私はサッサと教室を出ると虎太郎君と初等科のエントランスに向かった。途中に職員室の看板が掛っているけど無視したの。でもここの職員室はガラス張りで中から外が丸見えだった。運の悪いことに地主先生と目が合った。


 まずい!


 危険な動物と目が合った時はそらしたら負け?それとも目を合わせたらダメ?


 どっちが正解だった?一瞬で頭の中をグルグル回る。わからない……


 仕方がないからニッコリ笑って手を振った。先生は席を立つと職員室を出てこちらへ来ようとしている。慌てて走り出そうとして、転んだ。


 「愛梨花ちゃん、大丈夫?急にどうしたの」


 虎太郎君が心配そうに手をさしのべてくれた。最近、ジェントルマンが身についてきたよ。お姉さんは嬉しい~~ってそれどころじゃない。


 起き上がろうとして急に背中のカバンを持ち上げられて身体が浮いた。


 「月光院、大丈夫か?職員室はこっちだ」


 私を持ち上げている先生と目が合った。無駄に力がある。ヤレヤレ行ってやるか。仕方なしに職員室へ行く。虎太郎君が不思議そうにしながら職員室の前に立ってた。関係の無い人は中に入れてもらえないんだ。


 先生は自分の机の前に座ると私と向き合った。


 「さてと、テストの点なんだが、何故88点なんだ?」


 私は耳を疑った。自分で採点したからじゃないでしょうか?


 「先生が採点したからです」


 先生は椅子の背に寄りかかると頭が痛いというような感じで手を頭に置いた。


 「質問を変えよう。何故2問やっていない」

 「時間が足りなかったからです」

 「どうして最初の2問を飛ばした」

 「飛ばしていません。下からやっただけなんで」


 先生はメガネを外すとそこにあるティッシュペーパーでメガネを拭いた。よけいほこりがつくような気がする。


 「普通上からやるだろう」


 あきれたように言うと疲れたようにため息をついた。


 「背が低いので上は届かないんです。先生、用事は以上ですか?」


 これは嘘だ。名前は書いているから。


 「ああ、お疲れさん」


 先生は片手を振ると行って良いと合図した。お疲れみたいだそんな事の為にわざわざ職員室に呼んだのか?

 

 向かいでお茶を飲んでいる白髪の先生と目が合った。面白そうに私達を見ていた。横の女の先生は俯いて肩をふるわしている。


 地主先生、笑われているみたいですよ。


 何だか良くわからないが平和な職員室だ。


 職員室を出ると虎太郎君が心配そうにな顔をしていた。


 「愛梨花ちゃん、怒られたの?」

 「ううん。何でも無かった。ヒマなんだと思う」


 手を握ってあげたら嬉しそうに笑った。


 ここも平和だ。


 ずっと後に地主先生には108点ルールがあると知った。何それ?




 

 

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