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第十二話 野盗を撃退した

「たたた、た、助けてくれ!この村を襲ったのは悪かった!な、なあ、アジトには食料もお宝もある。それを全部やるから命だけは助けてくれ」


 信長の前で、親分と呼ばれていた男が五体投地で命乞いをしている。周りには、おびただしい血だまりと、その中に人間だった物の部品が散乱していた。


 命乞いをする男の頭に、信長は無言のまま足を乗せた。そして少しずつ力を入れる。


「うぐぐぐ、、、ぐるじい・・・」


 鼻と口を地面に押さえつけられた男は、苦しげに体を小刻みに震えさせる。なんとか信長の力にあらがおうとしているようだが、その差は歴然だった。


「なあ、お前ら、何年野盗をやってんだ?それで、命乞いをしたやつを助けたことがあるのか?」


 血まみれになった全裸の少年が、野盗の頭目を踏みつけている姿はなんとも絵にならない。


「あががが、だだすげだこと、あります・・・・」


「ほう、助けたことがあるのか?それで何人助けたんだ?嘘をつくと、俺は怖ええぞ」


「ば、ばい・・・20人はだすげました・・・」


 20人と聞いた信長は、男の頭を押さえつけていた足をゆっくりと上げた。そして次の瞬間、その足を男の左肩に向けて勢いよく踏み抜いた。


「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 男の左腕は肩のところから引きちぎられて宙を舞ってしまった。肩口からは激しく出血している。


「言っただろ?俺は嘘つきは嫌いだってな?ほれ、もう一度チャンスをやる。本当は何人助けたんだ?」


「は、はい、3人くらいは助けた・・・と思います・・・・」


「ほう、そうか、3人も助けたのか」


 そして信長は、男の右肩を踏み抜いた。


「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!ほ、本当に3人くらいは助けたんすよ!嘘じゃありません!本当のことです!命だけは助けてください!」


 男は首をもたげて信長を見上げる。そして、全身全霊で命乞いをした。


「俺はなぁ、“助けたことがあるか?”と聞いただけだ。正直に返事をしたから命を助けてやるなんて、一言も言ってないなぁ」


「そ、そんなぁ・・・・」


 そして信長は、右足をあげてそのまま男の頭を踏み抜いた。頭蓋骨は激しく砕け、白っぽい脳漿と赤黒い血をあたりにぶちまけて男は息絶える。


「これで片付いたか?」


「はい、信長様。野盗どもは全員処分しました。村人も、残念ですが生存者は居ません」


「そうか、まあいい。これで服が手に入ったな。おい!力丸にガラシャ!もう出てきてもいいぞ!」


 村内から危険を排除したことを確認して、力丸とガラシャの隠れている茂みに向かって呼びかけた。しかし、返事が無い。


「どうした!?何かあったのか?」


 そう言って信長達は茂みの方に歩き出した。すると、


「いやー!来ないで!絶対に来ないでぇ!」


 ガラシャの声が聞こえてきた。


「何かあったのか?来ないでと言われて行かないわけにはいかないだろ」


 信長達はガラシャの声を無視して茂みに入っていく。


「ほほう。力丸、幸せそうだな」


 そこには、ガタガタ震えながら力丸に抱きついている全裸のガラシャがいた。しかも、お漏らししている。


「信長様、冗談はよしてくださいよぉ」


「全裸の女子高生に抱きつかれてお漏らしまでされるなど、なかなか経験できる物じゃないな。今のうちにたっぷり堪能しておけ。坊丸、なにか羽織る物を持ってきてやれ!」


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