つかまり立ち
小さな体で必死に立ち上がろうとしているあの子を見てごらん
自分の力だけで立ち上がろうとしている
何回も尻もちをついて倒れても泣きもせず
立ち上がることで何か新しいものが見つかるとでも信じているのだろう
小さな手のひらがテーブルの端にかかる
渾身の力をこめて彼は立ち上がる
大きな瞳には
純粋な喜びが溢れている
そう彼は立ち上がったのだ
自分の力だけで
だが満足はしないだろう
これから彼にはもっと大変な試練があるのだから
生きていくことそのものが試練なのだから
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