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閑話休題A

「お疲れ~」


「ふぅ、まさかルール違反1つでこんなに疲れるとは思ってなかったよー、神様も心が狭いよね、創作魔法なんだから許してくれてもいいのに」


「おまけに性別も捻じ曲げてたでしょ”異界”の勇者さん」


そういって座ったままと表現していいのか、椅子の上から僕の方へ可愛らしい声と視線を向けてくるのは赤黒い肉の球体。


「これはどうも肉塊の女王さん、それともリペラって呼んだ方がいいかい?」

「リペラでお願い、堅苦しいの苦手なの」


喋るたびにぷにぷに動くこの肉塊、もといフレッシュスライムのリペラは生前、僕が異界渡りをしていた頃に1度会ったことがある。


「なんか丸くなったね」

「...じゃあこっちの方がいいかしら」

「いや見た目について言ったわけじゃないんだけど、ってうわぁ」

「うわぁって何よ失礼ね」


愛すべき赤黒い球体は見た目からは信じられないほど膨張し、グチャリグチャリと音を立て、やがて人の形へと姿を変えた。

五本の指が生えそろった手で薄ピンクの綺麗なロングヘアを耳へとかける、容姿端麗な女性となったリペラが不機嫌そうに頬をぷくーっと膨らませる。

足を組み椅子へ腰かける姿は絵になるを言わざるを得ない。


「最も、この殺風景な部屋が絵にすることを許さないんだけどねー!」

「何言ってんのあんた」


白い壁白い天井白い円卓白い椅子、何より気に食わないのはケチったように大きいだけで画質の粗いテレビモニター。

なんでそこだけ魔法ではなく地球製の中古テレビを使っているのかセンスが理解できない。

電源ボタンもリモコンも押しても全く反応しない、延々とただ1つ映像が流れ続けているだけ。

先ほど僕が体をちょこっと拝借させてもらったえーと名前が何だっけ、まぁいいや、Aちゃんの視点がそのまま映像になっている。


「ここじゃ魔法は使えないし困ったなー、リペラはモニターになることとか出来る?勿論こいつより高画質で」

「無理」

「だよねー」


そんなこと話してる間にテレビにはモルテンとか言ってた女がぶつぶつと独り言を言っている映像が流され始める。


「誰かと話してるみたいだけどいったい何と話しているのかしら」

「こっちの世界のとっても優しい邪神様だねー」

「なんでわかるの?」

「隠居したアレが頼るものなんてそれくらいでしょ」

「アレ?」

「アレはアレだよ。そんなことよりさ次出るのはどっちかじゃんけんしない」

「じゃんけん私弱いんだけど」

「しらないよー、はーいじゃーんけーん...」
















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