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私が私を縛っているもの

作者: みゃ!

こんなに無駄くさい生き方は私の取柄でしょう…

時たま、思考がまとまらなくなって、宙に放り出された気分になる。正しいも悪いもないのだけれど、狭い考え方の中で判断を下そうとしてしまう。ずっと、目指しているのは、安定していて、決まった受容体にはまってくる化学物質。生活の中で、そういう気持ちで感受性が刺激されたらいいのに、て思っている。駅へ歩いていく時も、電車に乗っている時も、学校で授業を受ける時も、その「何か」を探している。手からこぼれ落ちていっているのか、果たしてこぼれ落ちるほどの何かすらやって来ていたのかも、分からない。

スマホの通知が鳴る時、友達の話の輪に入れない時、お腹が空いて授業に集中できない時は、その限りではない。目の前の欲求に目が眩み、何を考えていたかも忘れてしまう。満たされた時に、あれ、私って何をつかもうとしていたのだっけ、と、また悶々と考え始める。思うに、ずっと、生きる意味というようなものを探している気分に近い。授業中に先生が放った、「サンサーンスには木管作品への異様な好みがあった。」なんて発言に感動して、サンサーンスにのめり込む日を、待ち続けているのかもしれない。実際はノートに書き込んで、少し賢くなった気になって満足して終いなんだけど。

そして、今日も何も見出せないまま、一日が終わり、帰りの電車でうつらうつらと寝落ちてしまい、最寄りの駅で目が覚めると、やっと何か諦められたような、安息を得られたような気分になって降りるんだ。思うに、最初からやる気も全部削がれてから朝行けばいいのに、と思う。

気持ち悪い、いびつな努力は、無駄に体力をすり減らしているとしか考えられない。

理想を追い求め、理性に生きようとして、出来ていないのだから、結局月曜も日曜も変わらん。何なら、変わらないのが大抵の人間の日常なんだから、頑張る必要もなしと思えてきた。


要するに、暇なのね。やる事はあるけど、どこか上の空で理想を見られるくらいには暇なんだ。私はまだ何も掴んでいないのに、と思って先に一歩進むことを拒否する、ていう。大層ご立派な頭でっかち、行動は伴ってない、て感じでイヤじゃイヤじゃ。いやすぎて夜も眠れん。

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