???を調べよう
変な世界を歩く。
右を見ても左を見てもおかしい世界。私はただただひたすら道を歩いていた。二人もどこかを歩いているよう。
すると、私の目の前には立て看板があった。
『蠕後m繧呈険繧願ソ斐k縺ェ』
と書いてある。
文字化けしていてよくわからない。なんて書いているのだろうか。まぁ、なんにせよとりあえず歩き始めようか。
私は看板を通り過ぎた時だった。
背後に気配のようなものが出現した気がする。
「なんかいる……」
そのなんかは何だろうか。
私はそのなんかを確かめようと振り返る。その時だった。黒い影が私にとびかかってきたかと思うと、鋭利な何かが私の胸元を貫いた。
体力が一気に0になった。私の視界はそのまま暗転。もしかしてさっきの看板に書かれていたことって……振り返るなということ、かもしれないと今思った。
ゲームを一度ログアウトさせられた。
まさかあそこで死ぬなんて初めてだ。そもそも、死ぬこと自体指で数えられるくらいしかないし。
「あそこで脱落たぁ情けねぇ……。それにしてもあそこは一体何だったんだ? ずいぶんとカオスな空間だったが」
ログインできるようになったら調べてみよう。
私はとりあえず10分経過したのを見計らいログインすると、拠点に戻されていた。アルテミスが驚いた顔で見ている。
「おやおや。リスポーンとは……。君がやられるなんて珍しいねェ」
「ああ。なんか変な空間に飛ばされてやられた」
「変な空間?」
「アルテミス、暇だったら調べるの手伝ってくれ」
「いいだろう。ちなみにその空間の特徴は? 出現条件などあれば詳しく聞かせてくれたまえ」
「出現条件って言っていいのかわからんけど、出現したのは無法地帯の街アンウン。突如雲に包まれたかと思うと住人たちは建物の中に避難して、私たちは雲に吸い上げられたって形だな。空間内の特徴としては地面が四つくらいに分かれていて、それぞれの地面に重力があってって感じ。よく調べられてないから詳しくは……」
「ふむ……」
アルテミスは考えるようなしぐさをしている。
「雲の中に地面があるわけでもないし……。考えられるとするならば異世界というものだろう。これ以上は体験してない私にはわからないか。よし、ならば……」
と、何か思い立った感じのアルテミス。
「ワグマくんをまずは呼ぼう。調べるのにリーダーである彼女が必要だ」
「わかった」
「ワグマくんが来たらその次にこのクランを支援している貴族、フリューレル伯爵の屋敷に向かうことだ」
「……貴族と会ってなんかするのか?」
「伯爵はただの仲介役さ。私たちが用があるのは王城。王城の書庫だよ。そこで調べるのが手っ取り早い」
「あー」
「私たちだけでは王城に入れないからね。貴族であるフリューレル伯爵の力が必要だろう」
ここで生きてくるフリューレル伯爵の家の力。




