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不良少女はゲームでも喧嘩がお好き  作者: 鳩胸 ぽっぽ
要塞都市ヴェルディア
211/241

古代兵器ニヴルヘイム

 退院して屋敷に戻ってきた。

 そして、ログインすると拠点にいた。どうやら私たちは魔物にキルされたようで、リスポーン地点である拠点に戻されたみたい。

 そりゃ、強制ログアウトだったもんな……。


「あーあ……。また摩天楼攻略かよ……」


 と、ぼやいていると。

 突然、外からハァ!?というワグマの声が聞こえた。私は自分の部屋から出て向かってみると、ワグマと衣織、そして何か知らない人間?がいた。人間というには関節部分が機械のような感じがしているが。


「これが古代兵器ですか!?」

「そーらしいよ! なんか手に入れちゃった!」

「なんかって……。私たちより先に攻略できたんですか? というか、あなたのどこにそんな時間が……」


 と、ワグマが何かに驚いているようだった。

 私は声をかけてみると。


「なにしてんだよ」

「あ、ゼーレ! 見てみて、古代兵器のニヴルヘイムちゃん!」

「初めまして。私は人間型戦闘兵器ニヴルヘイムと申します」

「……古代兵器?」

「あの摩天楼ダンジョンの頂上にあるとされていた古代兵器です。どういうわけか手に入れてきたんですよ、オイリが」

「……は?」


 意味が分からない。

 私たちですら一日かけてもせいぜい三階くらいだったぞ。それなのにもう手に入ったのか? というか、昨日には私の見舞いに来てたし、夜も来てたし、どこにそんな時間が? 今日だって朝、退院したからできるとしてもそこまで時間がないだろう。


「私が説明するですよ!」

「デイズ?」

「私とオイリさんで摩天楼ダンジョンに挑んだのですが、運よく転移トラップを見つけまして! それで転移したらいきなり最上階だったんです! オイリさんが古代兵器を起動したらマスターという扱いになったので連れてきました!」

「転移トラップ? そんなのあったか? 割とくまなく探したよなワグマ」

「そうですね。そんなの見当たらなかったような……」


 転移トラップというのがあったのか?

 魔物が出るのは知っていたがそういうのは一切見当たらなかった。


「いやぁ、魔物から逃げてる最中に壁にぶつかったら壁が壊れてさー。魔法陣があってそこに入ったら転移しちゃったんだよね!」

「……私たちの苦労って」

「わざわざ登んなくてもよかったのかよ……。それを見つける作業をしたほうが早かったわけだ……」


 無駄骨かよ私たちは。


「ねぇねぇゼーレ。このニヴたんと戦ってみて! ちょーつよいから!」

「あん? まぁ、いいけどよ」

「戦闘ですか? かしこまりました。マスターの友人のようなので殺しは致しません。戦闘モードに移行します」


 と、ニヴルヘイムがそういうと、突然体が変形し始めた。

 両手が機関銃のような形になったかと思うと。


「では、戦いを開始いたします」


 マシンガンをぶっ放してきた。

 私は思わず身を引く。ノータイムでマシンガンを撃つのかよこいつ……。


「弾切れ……。近接戦闘モードに移行します」


 というと、素早く私との距離を詰め、剣に変化した右腕で切り上げてきた。紙一重で躱す。ものすごく素早いから対処しづらいな!

 私はとりあえず顔面を思いきり蹴った。


「ダメージを確認……。手加減して勝てる相手ではないと判断いたします」


 その時だった。

 一瞬、ニヴルヘイムの姿が消える。次の瞬間には目の前にいた。私は剣を素手でつかむ。ダメージは受けるがこれしか防ぎようがねえ!

 なんだこいつ、超強いぞ?


「右腕の拘束を確認。ただちに対処します」


 ぽこんと、右腕が外れた。

 私は外された右腕をぶん投げる。だがしかし左腕で防がれた。だがそれでいい。私は思い切りとび膝蹴りを顔面に叩き込んだのだった。

 ニヴルヘイムはそのまま倒れる。


「戦闘継続不可能。戦いを終了いたします。自動で修繕します。少々お待ちください」

「ええ!? 勝つのぉ!?」

「なめんなコラ……。こちとら蒼眼の死神様だぞオイ……。そう簡単に負けてたまるかよボケェ!」

「戦闘兵器でも無理なんですね……。ですが、私たちの中で一番ダメージと疲労を与えてますね」

「なんかちょっと傷つきます……」


 マジで疲れた。二度と相手したくないぞ。









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変態、ゲームに立つ!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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