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不良少女はゲームでも喧嘩がお好き  作者: 鳩胸 ぽっぽ
要塞都市ヴェルディア
207/241

摩天楼攻略中止のお知らせ

 トラップエリアはなんとか抜け、次の日になった。

 次の日は学校があるので、ワグマがセーブポイントキャンプを使いログアウトして、私はそのテントを担ぎながら移動することになった。


 四階層。

 四階層に差し掛かった時にはすでに朝になっており、私も少し集中力が欠けているように思えてくる。

 そろそろログアウトしたいなとは思うが……安全地帯がないのでログアウトができない。


「んあ?」


 すると、突然私の視界が暗転したのだった。

 気が付くと、私は現実世界に戻ってきていた。ヘッドギアを外し、辺りを見渡してみるとなにやらスーツ姿の男性たちがいる。

 誰だと思い、にらみつけると、警察手帳を見せてきたのだった。


「お前が蒼眼の死神……市ノ瀬 花音ですね?」

「それがなにか? 私は何もしてないっすけど」

「ああ、すまない。何もしてないのはわかっている。だがしかし、しばらくあなたのそばにいさせていただきたい」


 と、刑事さんたちがいう。

 

「ニュースは見てるかな」

「いや……。普段テレビとか見ないしSNSとかも基本やらねーし……」

「では、事情を説明しよう」


 スーツ姿の男性が椅子を持ってきて隣に座る。


「実は、最近正義のヒーロージャスティスマンと名乗る輩が全国の不良、元不良を殺して回っている」

「……はぁ」

「福岡の緑の牧場とよばれる不良生徒の殺害事件から始まり、赤髪の大王と恐れられている不良生徒も意識不明の重傷を負った」

「……赤髪って、赤塚 源太郎か」

「知り合いか?」

「顔見知り程度っすけどね……」


 福岡、大阪……。

 

「同一人物の犯行って言いきれるんすか」

「現場には次の標的を書いた紙が置いてあった。同一犯で間違いないだろう」

「となると、その赤髪の次に私ってことっすか」

「そうだ。紙には死神狩り……。君が蒼眼の死神って呼ばれていることは調べがついた。次に狙われるのは君かもしれない。だから身辺の警護をさせてほしい」

「……わかりました」


 赤髪の大王……ゲンがやられた。

 私は携帯の中にある不死帝家と書かれた家に電話してみる。不死帝 文殊。コール音が数回鳴り響いた後、電話に出たが、少し声が焦っていた。


「赤塚がやられたって聞いた」

「……ああ。まだ意識が戻っていない」

「大丈夫かと思って電話をかけたんだが、大丈夫か?」

「俺の心配はいい。それより君だろ……。次の標的は君だって言っているそうじゃないか」

「そうだな……。いつ殺しに来るかわかんねえ。だけどまぁ、返り討ちにしてやるから待ってろ。それじゃあな」


 私は電話を切る。

 犯人はわざわざ次狙う標的を書くってことは何か意味がありそうなものだ。正義のヒーローと名乗る輩は基本ろくでもない。


「じゃ、刑事さん。よろしく頼んますよ。基本だれでも通していいんで」

「あ、ああ。警察官を病室の前に置いておく。では、また」


 と、刑事の人たちが帰っていったのだった。

 私はテレビをつけると、早速ニュースが報道されており、その不良生徒が襲われたという報道があった。

 いつくるかわからないその殺人犯。警戒するためにも、しばらくゲームにログインは控えたほうがよさそうだ。









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変態、ゲームに立つ!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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