クライノートメンバー四連戦 一戦目
果たし状……もとい裸足状が届いた。
つっこむべきかどうか……。だがしかし、天貫山のコロシアムに来いということは戦いたいということだろう。
私は素直に戦いを受けることにした。
アルテミスに一言断りを入れ、私はカイゼルにまたがり天貫山に向かう。
そして、コロシアム前につき、中に入るとワグマたちがいた。うちの戦えるメンバー全員が勢ぞろいのようだ。
「なに、大乱闘でもすんの?」
「違いますよ。これからゼーレには全員、相手してもらいます」
「は? 袋叩き? さすがにこの人数は無理だぞ私でも」
「でしょう。なので、二人ずつに分かれて相手します」
ということだった。
初戦はラプラスとデイズペア、その次はモンキッキ、キャツラペア。その次にハーレー、ミナヅキペアで、その次にワグマ、オイリペア。
ピーチは観戦らしい。はぶられたか?
「んじゃ、まずはラプラス、デイズか。初戦からまぁ、厄介な相手だな」
「待機してますよ。行ってください」
「へいへい」
私は舞台の上に上がる。
ラプラス、デイズはもう戦う準備万端のようだった。
「本気で行くわ」
「本気で行きますよ、ししょー!」
「の前に、ルールは? ハンデは?」
「全対戦、ゼーレは鬼神スキル、武装系スキルは使用禁止とします」
「わかった」
使えるのは竜化とブレスと夜の帳スキルとか黄泉平坂とかぐらいか。
ま、武装系は使えなくても問題はないだろう。私は拳を構え、ピーチが開戦の合図を出した。すると、デイズはいきなり距離を詰めてくる。
だろうと思い、攻撃しようとするとラプラスのほうから魔法が飛んできた。
「二対一だったな」
私は魔法をかわし、デイズの攻撃もかわす。
筋がよくなってるのはわかる。デイズの攻撃が的確に私の嫌なところをついている。なるほど。こういう嫌な攻撃を覚えてきたか。
それに、魔法の位置も少々厄介だ。わざと外側に撃って回避させないようにしていた。まぁ、回避はできるんだけど。
「なんですかその動き……!」
「今の回避されるの……?」
「はっはっは。まだ私のことを理解してないな。身体能力だけはずば抜けて高いんだよ」
私はとりあえず一撃食らわせた。
デイズは吹っ飛んでいく。私はラプラスのほうに向かい、顔をつかんで膝蹴り。魔法使い職は防御が低いので、一撃で沈んだ。
そして、デイズも攻撃力が高い私の攻撃を受けて、瀕死状態となっている。立ち上がって攻撃をしようとしていたが、私は服を引っ張り、転ばせてエルボーを食らわせた。デイズもキル。
「勝ち! 悪いが、そう簡単に負けるつもりはない」
「クライノートのメインウエポンなだけあるね……。次私たちでしょ……? 一応、対策とかは考えてきたけど……」
「考えたら負けっす。一応、情報戦ならこっちが有利!」
次の二人が準備に入っているようだ。
戦いがいったん終わり、二人がリスポーンする。私はデイズたちに手を差し伸べる。
「大丈夫かよ」
「はい……。やっぱ敵いませんね」
「ちょっと悔しいわ……。ものすごく努力したというのに」
「努力は私だっていっつもしてるっての。というか、お前らとじゃ経験した場数が違う。経験値は私のほうがものすごく高いからな」
私は昔から戦ってきたのだ。
経験は大きな武器となる。
「お前らも対人戦とかリアルで喧嘩とかして経験を積み重ねたら強くなるとは思うぞ」
「おい、そろそろ交代っすよ!」
「あ、わかった。じゃ、デイズたちは観戦してくれな」
お次の相手はモンキッキたちだ。