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トラップ

後半、視点変わります。

 私たちはオイリたちと合流し、ダンジョンに挑戦することになった。

 洞窟型のダンジョンで、出る魔物も強い。


「なるほど。ここはBランクからCランクの魔物が主に出るみたいですね」

「だろうな……。たまにAも出現すんだろ」


 私は戦闘を任せ、ダンジョンを進んでいく。

 ゲームプレイして結構立つから腕前も上手くなってきているな。

 と、私は昨日のことを思い出した。


「そういや、ミナヅキとハーレーのアイドルのリーダーと昨日会ったぞ」

「へぇ」

「なんか言ってたか?」

「俺とやらねえとかふざけんなとか言ってたな」

「誘うの遅すぎなんだよアイツ。ま、らしいけど」

「ま、行動が遅いのはいつものことだしな」


 ハーレーとミナヅキは笑っていた。


「てか、お前らって人気アイドルグループなのによく毎日ログインしてるよな。テレビに出てんのニセモン?」

「ホンモノだよ」

「Sky Rimは五人グループだからな。全員呼ばれる番組も多いけど全部じゃねえしな」

「五人ってことはリーダー除いてあと二人いるんだよね? その二人はゲームしてないの?」

「んー、どうだろうな。アイツら、自分のことは話さねえし俺らも聞かねえしな。リーダーは知ってそうだけど」

「そもそもゲームやりそうな性格じゃないしね。それは僕たちも何だけど」


 Sky Rimのことをよく知らないがそうなんだな。

 アイドルとかも知っておく必要があるのかね。こいつら、一応有名人な訳だしSky Rimのことは知っておいてもいいかもしれんな。


「アイドルってことは歌って踊れるんだろ? 今度見せてくれよ」

「僕から学びたいの?」

「いや、アイドルの生歌ってのを聞いてみたいだけ」

「普通なら金かかんぞ」

「ハーレーは私が戦闘を教えてやるからいいだろ」

「まぁ、俺はいいけどよ」

「うーん、まぁ、いいよ。他の女性ならともかく、君だからね。君は特別さ」

「アイドルに特別って言われるとすげえ特別感があるな」


 アイドルパワーすげー。

 私たちはアイドルについて話していると、オイリが階段を見つけたようで階段を登ろうと足をかけていた。

 なんか、すげえ嫌な予感がする。いや、単なる予感なんだけど私のこういう時の勘は当たるんだよな。


「来ないんですか?」

「……違う階段を探そうぜ」

「嫌な予感でもするんですか。わかりました」


 と、ワグマが上がっていた階段を降りようとした時、その瞬間階段がなくなった。

 ふっと消えて、階段の上に立っていた四人は奈落の底に落ちていく。


「……マジで嫌な予感あたりやがった」


 いなくなった四人。まだログインした状態ということは死んではいないのだろう。

 私はワグマにメッセージを送ると、どこか知らない暗い部屋に落ちたということで、上がるまで待機していろということを言われたのだった。


 はぐれたら困るしな。

 私はしょうがないのでその奈落の穴の前に座る。さて、いつ帰ってくるかね……。





☆ ★ ☆ ★




 私たちは灯りもない暗い道を歩いていた。


「まさかあの階段がトラップとはね……」

「暗いから気配を察しながら行かねえとな」


 私たちは列になり、一本道を歩く。

 ここはどこなのかはわからないけれど、気をつけていかなくては。

 すると、なにやら後ろの方でなにか音がした。


「なんでしょう」

「フラッシュ!」


 オイリは魔法を唱える。

 すると、少し明るくなり、後ろにはなにやらナマハゲのような鬼がいた。


「ひっ」

「あれに追いつかれたらダメなやつだろ。急ごうぜ!」

「でも動いてねえ、ぜ?」

「……みんな、少し前を向いてくれますか?」


 と、私たちは前をむき、振り向けと指示を出して後ろを見る。すると少し近づいている。


「……だるまさんがころんだ、ですね」

「後ろを振り向いたら近づいてくるやつかよ」

「後ろ向きに進めばいいんじゃない!? 名案!」

「いや、あの階段のようなトラップがあったら困るだろうがよ。少なくともこのダンジョンにはトラップがあると言われてるようなモンだし」

「そうだね……」


 追いつかれないように歩き続けないといけない。立ち止まるなということだろう。

 ただ、フラッシュで見えているからわかるが、入り組んでいる。もしかしたら行き止まりがあるかもしれない。


「アルテミスがいたら……」


 私はアルテミスのように頭の回転が速くない。

 どうやってこの状況を打破するか考えるのに時間がかかる。









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変態、ゲームに立つ!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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