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新学期

テンプレ文たまに忘れますが許してください。

 4月。

 私たちは2年生から3年生へと無事上がることができた。そして、今私たちがいるのはクラス替えが張り出されている掲示板。

 この学校は人数が多いので、A組からC組まで分かれている。私たちはそれぞれの名前を探していると。


「私と花音がAですね」

「私だけC!?」


 私と月能がAで、衣織がC。


「というか、ランダムじゃなくて成績順だろ? 高校三年生の組み分けは」

「そのようですね。私と花音は……花音は品行のほうに問題こそあれど学力はありますからね」

「まぁ、素行が悪いのは認める」

「うぐぅ……。きちんと勉強しておけばよかったぁ……」

「後悔してももう遅いだろ。というか、この学校、上ランク大学への進学も進めてるから組があがると難しくなんだぞ。ついてこれんの?」

「……いやぁ」


 だろうな。

 この学校は2年生までは優しいけど、3年生になると本気でふるい落としにかかる。


「ってか! 勉強してる風に見えないのになんで花音はそんなにできんのさ!」

「私も本は好きだしよく読む……ってか、多分ハイスペックな血筋である阿久津家の血が入ってることが大きいんじゃねえの?」

「そうですね。現に私も一応スペックは高いですし、血筋でもありますね」

「ずるい! 阿久津家ずるい!」


 といわれても。

 私自身、入ってることは最近まで知らなかったぞ。


「そろそろ行かないとまずいですよ花音、衣織。では、また衣織は放課後」

「うう……」

「今生の別れじゃねえんだし泣くなよ」

「同じクラスが良かったぁ……」


 泣かれても困るだけだ。

 私はA組に移動する。A組は成績がいい人ばかり集められているので、少々勉学に不安がある。というか、私が入ったことで、教室の雰囲気が一気に変わった。

 不良がなぜA組にという疑問が生まれているのが分かる。


「阿久津、市ノ瀬でまた後ろの席だな」

「五十音順っていうのは便利ですねぇ。否が応でも最初は基本的にあなた後ろですね」

「浅野とか石原とかじゃない限り後ろだよな私は」


 出会いの時もそうだった。


「まぁ、あなたが姓を変えれば阿久津になるんですよ?」

「その場合、月能と花音だから私が前になるじゃねえかよ。一番前は嫌だぜ。ってか私が一番前だと威圧かけるだろ」

「そうですね。あなたが不良ってことだけは知られてますし」


 地元では有名だからな。

 

「むしろ蒼眼の死神ってこと、去年の冬休み前に知ったお前がおかしいんだよ。なんでしらねえんだ」

「名前だけは知ってたんですよ? あなたがそう呼ばれてることは知らなかっただけで」

「ふーん」


 顔と名前が一致しなかったのか?

 私たちが話していると先生が教室に入ってくる。このクラスの担任だな。その担任はまず自己紹介をしようということで、月能から自己紹介をすることになった。

 月能は立ち上がり、優雅に一礼。


「阿久津 月能です。趣味はゲームをたしなんでおります。最後の一年間、よろしくお願いいたしますね」

「……お前外面かぶってるときれいだよな」

「うるさいですよ」


 私はそうつっこみをいれると、次は私の番のようだ。先生もちょっと怖いのか、きょどったように市ノ瀬という。

 そのきょどりが少しむかつくが……。まあいい。


「市ノ瀬 花音。よろし、く!?」


 適当に自己紹介をすると、月能に足を踏まれた。私は月能を睨むが、月能は知らん顔。こいつあとでしめたろか。

 まぁ、適当にやるなってことだろうけどよ。


「ほかに言うことねえだろ……。ま、一年間、よろし」

「悪さしません」

「はぁ?」

「リピート、アフター、ミー。悪さしません」

「……悪さしません」

「なので気軽に接してください」

「……なので気軽に接してください」

「よくできました」


 そういって、私は座る。

 周りから拍手が。私はチッと舌打ちするも。


「だめですよー」

「いでっ!」


 月能がチョップを食らわせてきた。

 辺りが怒らないかそわそわしている。


「この通り、私が殴っても怒らないんで、まぁ、大丈夫ですよ。この通り」

「なんどもやんじゃねえよ! わかったからやめろこら! 痛いんだよ!」

「……なんか楽しくなってきました」

「目覚めてんじゃねえ! ああ、もう次行け次!」

「え!? ああ、はい、私は……」


 新学期早々厄日だよ。








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変態、ゲームに立つ!
新作です。VRMMOものです。
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