#4 崎之恵李(前半)
「…ほら!もう時間だよ早くしないとおいてっちゃうよ!」
「あとちょっとだけ待って〜」
もう何回その言葉を聞いたことか…
藍音はおしゃれが大好きでいつもすっごく時間をかけている。
それに比べてあたしはごく普通の服を着てごく普通のメイク。
藍音には,この普通ってとこが気にいらないらしく,毎回いわれる
「女の子なんだから,もうちょっと外見に気をつかわなきゃいけないよ!!」
ってね。
「準備できた〜…ぅあ!!もぅ時間じゃん憂覇!早くいかなきゃ、遅刻だー」
「もぅ!!だからあれほど「早く」っていったのに〜…」
藍音を待っていると、毎回遅刻してしまいそうで,ドキドキの毎日だ。
「ほら!もぉ今日は高速で飛んでいくよ!!」
「らじゃ!」
「キーンコーンカーンコーン…」
「ハァ。到着〜!!あっ!えっと…ギリ…セーフ…?」
あたし逹は,今日もギリでセーフだと思ったのだが…
「イヤ,今日は遅刻だ!罰として今日の放課後は掃除だからな!!逃げるなよ?!」
「…はーい。わかりましたぁ…」
今日の先生は体育の厳しい松山だったので最悪だった…
「おい!お前もだぞ,崎之!!」
「…はい…」
えっ?だれ??
あたしと藍音がふりむくと,か弱そうな女の子がいた。
ぁとから,その子の事を調べて見た。
名前は「崎之恵李」
同じクラスの子だった。
あたし達はまだ,学校に転校してきたばかりなので,わからなかったわけだ。
ぁと,なんかクラスの子とかに,ムシされているようだった。
放課後,あたし達は恵李ちゃんと一緒に掃除をした。あんまり会話がなかったのでどんな子なのかわ,わからなかったけど,ただなぜか恵李ちゃんからわ<死>の臭いがしていた…。