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異世界転移〜最弱職業「隠密」はチートだった  作者: ツキ
異世界と最弱職業
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第十話

気分がのったので、もう一話書いてみました。お楽しみ下さい。

前回のギルベルト師匠との打ち合いから、三日がたった。


俺はあれから、毎日ギルベルト師匠と打ち合っていたが、いまだに攻撃を当てる事すら、出来ないでいた。


そして今日も……


「うりゃ!!これっで…どう…だ!!」


「くっ…中々やるようになってきたじゃないか」


「今日こそは、攻撃を当ててやる!!」


「させるわけ……ねえだろ!!」


「うぉー!!」


「はぁー!!」


その時だった。


突如、強い風が吹き、俺の髪の毛が風にさらりと撫でられ、そして俺の目にかかった。


「嘘だろ!!これじゃ見えねえぞ!!」


「えっ……すまん!!」


その声と共に、「ドスッ」という音が俺の頭に響いた。


「痛え〜!!何してるんですか師匠!!」

俺が目尻に涙をためてそう言うと、ギルベルト師匠は罰が悪そうな顔をして


「いや、本当にすまねぇな。いきなり止まれなかった」

と申し訳なさそうな顔で謝ってきた。


「むー……まぁ今回は俺が悪いんで、無かったことにします」


「おう、そうしてくれるとありがたい」


ギルベルト師匠の謝罪を受け入れた俺は、自分の髪の毛を見て、言った。


「うわ〜結構伸びてきてるな〜」


「髪の毛切ったのはいつなんだ?」


「一ヶ月以上前ですかね……」


「そろそろ切った方がいいんじゃないか?」


「そうします」


ギルベルト師匠の提案に賛成し、俺はギルベルト師匠と別れ、部屋に向かって歩いていった。


すると、途中でサリアにバッタリ出くわした。


サリアは驚いたような顔で「どうなさったのですか!?そのコブは」と聞いてきた。


俺は頭のコブを抑えながら、「ギルベルト師匠と戦ってる途中で、髪の毛が目に入ってその隙に叩かれた」と言った。


サリアは一瞬呆れたような顔をしたが、次の瞬間驚きの発言をした。


「私が夜様の髪の毛をお切りいたしましょうか?」


「えっ…サリアって髪の毛切れるの?」


俺が驚いた顔でそう言うと、サリアは「メイドの嗜みの一つでございます」とメイド服の裾を掴んで、頭を下げた。


(メイドってすげぇな……)


俺はせっかくなので、夜に、サリアに髪の毛を切ってもらう事にした。


「じゃあ夜によろしく頼むよ。」


「ふふっ、畏まりました夜様。夜に切らさせて頂きます」


そして俺は、サリアと別れ廊下を歩いていた。



サリアに「どんな髪型がいいか考えてきて下さい」と言われたので、俺はどんな髪型がいいかな〜と考えながら廊下を歩いていると、光星達を見つけた。


いいタイミングで見つけたので、光星達にどんな髪型がいいと思うか聞いてみた。


「おーい、光星〜聞きたいことがあるんだけど」


「夜っ!!何だい?」


「実は髪の毛が伸びてきたから切ろうと思ってな、どんな髪型がいいと思うか参考にしたくて」


「なるほど……夜に似合う髪型か……」


光星が顎に手を当てて、考えていると、武が言ってきた。


「俺と一緒の髪型にしようぜ!!夜!!」


「いや、お前の場合髪型って言うか、髪の毛ないじゃん……」


俺は武の頭を見てそう言った。


武の髪型は所謂、坊主と言うやつで、武は髪の毛を全部剃っていた。


「いいじゃねぇかよ〜」

と武がいじけた様に言うと、陽菜が武を睨みながら言った。


「駄目だよ!!夜君が坊主なんて…そりゃあ夜君だし?何でも似合うだろうけどさ、今の夜君が一番カッコイイよ」


俺は顔を真っ赤にしながら、陽菜に「ありがとう…///」と言うと、陽菜も顔を赤くして、「いやっ今のは違くて…そのっ、あのっ………うん///」と言った。


すると、梓がニヤニヤとした表情を浮かべてこう言ってきた。


「お熱いねぇ二人共。顔を真っ赤にしちゃってさぁ〜……まさに青春って感じだね!!」


「やかましいわ!!」


と言うと、梓はニヤニヤとしながら引き下がった。


「それで夜、どんな髪型にするか決まった?」


光星が聞いてきたので、「そうだなぁ……光星みたいな髪型は似合わないと思うしな〜」と言うと、光星は苦笑した。


光星の髪型はまるで、物語の中に出てくる王子様の様な爽やかな髪型だ。その髪型だけでも、充分イケメンなのだが、元々色素が薄く、薄い茶色の髪の毛と合わさり、幻想的な雰囲気さえ醸し出していた。


「もう無難に前の髪型と同じにすれば?」

と梓が言ってきたので「そうだな」と俺は頷いた。


髪型をどうするかが決まり、陽菜と梓を見ていると、陽菜が話しかけてきた。


「そんなに見て、どうしたの?私達の顔に何か着いてる?」


可愛らしく首を傾げて聞いてきたので、見てた理由を答えようとすると、梓も不思議そうな顔をして聞いてきた。


「そういえばさっきから、ずっと見てきてるわよね?何か悩みでもあるの?」


心配そうに梓が聞いてきた。


普段は、ふざけてたり、からかってきたりする梓だが、根は優しく、人が嫌がる事はしない、困っている人は助ける。という、正義感に溢れた性格をしている。普段からかってくるのは、俺達なら大丈夫という、信頼でもある。


梓と陽菜が心配そうなので、俺は答えた。


「いや、悩みとかは特にないよ」


「じゃあどうして見てきてたの?夜(君)」


梓と陽菜が詰め寄ってきたので、俺は理由を言った。


「いや単純に、そういえば陽菜や梓の髪って綺麗だよな〜って思ってただけで、深い意味はないんだ。」


陽菜の髪の毛は腰近くまで伸ばしたロングヘアで、三つ編みに丁寧に編み込まれていて、後ろで一纏まりに結ばれていた。


梓は肩より少ししたぐらいまで伸びた毛をポニーテールにしてくくっていた。


ちなみにどちらも、毛がサラサラとしていて、柔らかそうな髪の毛は、光を反射して光り輝いていた。


俺がそう答えると、二人は顔を真っ赤にして言った。


「その…///ありがとう夜君っ」

(えへへ〜夜君に褒められた!!)


「そういう事サラッと言うんだから、まぁ……ありがと…//」

(今まで髪なんか褒められた事無かったのに、いきなりどうしたのかしら?でも、褒められるとこんなに嬉しいものなのね)


「いや、うん……こちらこそ?」

(何か言ってるけど、聞こえないな)


二人が何かをボソボソと言っていたようだが、聞き取ることは、出来なかった。




色々あったが、陽菜達と別れた俺は、部屋へと戻った。


部屋には既にサリアが居て、笑顔で聞いてきた。


「お帰りなさいませ夜様。早速髪をお切りいたしましょうか?」


「うーん……夕食を食べてからにしようかな」


「畏まりました。では行きましょうか」


俺達は、二人で食堂へと向かった。




食堂には、沢山のクラスメイトが既に来ていたので、俺はコソコソと身を屈めて光星達が居る席に座った。


「それでは無の……勇者も揃ったことだ、夕食にしよう」


アンベシル王が、こちらを睨んでそう言った。


(絶対今、無能って言おうとしただろ……ていうかよく見たら、アンベシル王って少し禿げてるんだな)


「まぁどうでもいいか……頂きますっと」


俺は気にせずに夕食に手をつけた。


夕食は魚の香草焼き、コーンぽいスープ、パンだった。


「まずは…香草焼きからにしよう」


俺はホカホカの身をナイフを使って一口大に切り、フォークに刺して口に運んだ。


「あむっ……もぐもぐ…もぐもぐ」


魚の香草焼きは白身魚で作られていて、淡白な白身に香草の良い香りが漂い、とても深い味わいだった。


「美味い……」


お次はスープとパンを一緒に食べてみた。


コーンぽい何かでできたスープは、素材本来の味を残しつつ、まろやかでいて濃厚な味でパンと一緒に食べると、甘みが引き立ちとても美味しかった。ただ、一つだけ欠点があるとすれば……


「スープが濃厚すぎて香草焼きの香りが薄く感じるな……香草焼きには向いていないな…美味いけど」


その後夕食を食べ終わった俺は部屋に戻り、約束どうりサリアに髪の毛を切ってもらった。



「夜様、どのような髪型にするかお決まりですか?」


「うん。前髪は目にかかるぐらいで揃えて、襟足は短めに、後は…全体的に軽くしてくれるかな?」


「畏まりました」


俺の注文を聞いたサリアは涼し気な表情で頷き、手際よく、そして手早く髪の毛を切っていった。


切り始めて少しすると、サリアが聞いてきた。

「夜様、前髪の右側の毛を伸ばしているようですが、どうなさいますか?お切りになりますか?」


サリアがそう聞いてきてくれたので、俺は

「右側の毛は切らないでくれ。頼む……」と言った。


サリアは静かに頷き、そして俺の髪の毛をまた、切り始めた。


しかし、さっきの俺の様子が気になった様で、サリアは遠慮気味に聞いてきた。


「あの、夜様……差し支えなければ、なぜ右側の毛だけお切りにならないのか聞いてもよろしいでしょうか」


俺は静かに頷き、そして前髪をかきあげた。


「これはっ」


俺の顔を見て、サリアは酷く驚いたような顔をした。


俺は、額の()()()()()()を撫でて話し始めた。

お楽しみ頂けましたか?これからも頑張っていくつもりなので、応援や感想等よろしくお願いします。

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