ヤバイやつ
俺は、自分の子供と公園に遊びにきていた。
「パパー!今度あそこ行ってくるー」
子供が指さしたのはブランコだ。
俺は「パパは疲れたから、一休みしてるよ」と言って、子供が座ったとなりのブランコに腰掛けようとすると既に先客が。
その人物は、胸に子犬を抱いてブランコに座っている口ひげをはやした初老の男だ。
チワワだろうか、かなり小っちゃくてかなりおとなしい。
「チワワですか?カワイイですね。何て名前なんですか?」
俺がそう話しかけると、初老の男が口を開く。
「そうでしょうとも。この子はミーナといいます」
「へぇ、ミーナちゃんですか。それにしても大人しいですね。チワワはもっとうるさいと聞いたのですが」
「それはそうでしょう。ぬいぐるみですから」
「!!!!?」
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季節は夏。俺は友達と海水浴にきていた。
「そーれ!そっち行ったぞ」
「とりゃー!間に合ったー!」
「よっと!」
俺たちはビーチバレーをしている。
すると、ボールが海の方に飛んで行ってしまった。
「おーい!なにやってんだよっ、まったく」
「ごめーん」
俺は、ボールを取りに海に入る。
結構流されてしまって、俺は泳いでボールを取りに行く。
すると、俺の進路上に浮き輪でぷかぷか浮いている少年が。
「気持ちいいかい?」
俺がその少年に話しかけると。
「うん!気持ちーよ!ここはいっぱい取れるからねっ」
そう聞いたあと、その少年が左手にスマホを持っていることに気づく。
「写真でも撮っているのかい?」
「ううん、ほら!ピカチュウ!」
「ポケモンGO!!?」
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俺は久しぶりに田舎にある実家に里帰りしていた。
「ただいまー!はい、これお土産ね」
「あら、ありがとね。高いミカン買ってきたから食べな」
そうお袋が言うので、コタツに入りミカンを食べる。
うん、うまい。
そうやってゴロゴロして寛いでいると。
「あー、お兄ちゃんだー!帰って来てたの?」
俺の妹の娘、あいりだ。
妹家族は今実家に住んでいるので、当然いる。
「ああ、ただいま。元気だったか?」
「うん!元気だよー!あいりね、今はまってることあるんだー」
そう言って取り出したのは、赤べこのような奇妙な物体だった。
ただ、色は肌色で、その顔は人間のそれ。
「お人形さんで、作ってみたんだー。首ちゃんと振るんだよー」
「・・・・・・」