一話 出会い
投稿は、一週間に2~3話しようと思います。
森には様々な生物がいる。
例えば、精霊。契約した精霊以外の殆どが森にいる。
後は、動物とかいるけど...まぁ、こいつらは人間にむやみやたらと危害を加える奴らじゃないからいいけど、他に危険な奴らもいる。
まずは、魔精霊。
こいつらは、人間の悪意や人間への憎悪に侵され、狂暴になった精霊だ。殆どの個体は戦闘能力が高く、並の人間じゃ相手にならない。
個体数は年々増えているようだけど、そこまで多くない。
こいつらは定期的に、自分の魔力を使って精霊石というものを作り出す。しかしまたこいつが厄介で、この精霊石というのを核に、空気中にある魔素と呼ばれるものが集まり、魔物と呼ばれるこれまた人間に危害を加える奴が誕生する。こいつらの戦闘能力と姿は物凄く変わる。魔精霊より強かったり、弱かったり。
兎に角、森っていうのは結構危険な場所なんだが、俺が今いるこの森は魔精霊も魔物もいない[聖なる森]とか呼ばれている森だ。
俺は気分転換にこの森を、奥へ奥へと進んでいる。この森を、昔調査した人の話によると何やら神殿の様なものがあるらしい。
「まだかよ...もう少し歩いてみるかっと、ん?」
少し先に開けた場所が見える。俺は早歩きでそこまで向かった。
「これは、凄いな...」
俺の目の前には、緑一色の草原、そしてその中に建っている白一色で出来た建造物。神殿だ。
神殿は所々が崩れており、日光が内部に差し込んでいる。
「入っても大丈夫だよな...おじゃましまぁす...」
俺は、恐る恐る神殿の中に入る。中は、雑草やら苔やらが生えているものの、綺麗だと思える程だったが、それより気になるものが奥に在った。
それは懐中時計を胸の辺りに着けた、女の子の像だった。
「なんで、懐中時計だけ本物なんだよ。しっかし、可愛い女の子だな。俺と同じくらいの年の奴をモチーフにしたのか?しっかし、気になるなこの懐中時計動いてんのか?」
そう思って、俺は文字盤を見たが動いていなかった。
「町の時計屋にでも直して貰いに行くかな?」
俺は、懐中時計に触れた。すると、何かが俺の中に流れ込んでくる。
あつ...い...あつい...熱い。 余りにも体が熱い。特に左目に何かが集まっている感じがする。
更に、物凄く痛い。全身が痛みに襲われる。
これは...無理だ...
俺の意識は、壮絶な痛みであっけなく途切れた。
「きて...さい...おきてく...い。起きてください」
女の子らしき声が聞こえる。
「誰...だ?」
俺は重い瞼を開き、声の主を見る。
物凄い美少女だ。年は俺と同じくらいで、長く綺麗な銀髪と琥珀色の眼を持っていた。そして全裸で俺を見ていた。
もう一度言おう、全裸だ。
しかも、俺は今その全裸の少女に膝枕されている。
「...」
「...」
お互いに何も言わず見つめ合う。次の瞬間、俺達は同時に口を開いた。
「「どうして、お前(貴方)は裸なんだ(ですか)?」」
「「へ?」」
俺達はどっちも全裸だった。
あらすじ、めっちゃ書き換えたいけど思いつかない!