第2章-16
正直、昨日のことを教師やパートナーであるナナに言うこともありなんじゃないかとも思った。
だけど、言ったところで証拠がないとか、学校はあやふやにするだろう。
これは俺の経験談だ。
それにナナのせいだと知ってしまったら、彼女はひどく傷つくんじゃないのか?
あの子は口は悪いし、ギャルだが、純粋ないい子だ。
だからこそ、傷つけるのが怖かったし、傷つくのも怖いんだ。
「結局、俺はこうやって言い訳して逃げてるだけなのかもしれないな……」
ぽつり俺は1人で呟き、SRRに一人で入った。
何も考えずとにかく狩り続ける。
無の状態で斬って、斬って、斬った。
その度にモンスターの悲痛な叫びが上がる。
それは自分の心に潜む物の叫びとなんら変わらないような気がした。
まるで自分の代わりに叫んでるような。
「くそおお!」
そのまま狩り続ける。
どんなにここで強くなっても、レベルが上がっても自分は成長しない。
そんな現実が俺を苦しめ続けた。
基本体調管理も自己責任としている学園のためSRRの閉館時間が午前1:30となっているのだ。
「もう1時か……早く出ないとペナルティー食らうな」
俺は時間を確認して、急いで出口に向かう。
入ってから随分狩り続けただけありレベルは2、3個上がったがなぜだか嬉しい気持ちにはなれなかった。
このレベルがけっきょく俺自身には無意味だからか、それとも一緒にこの気持ちを共有する人がいないからなのか……。
次の日の朝。
俺は死ぬほど眠い状態で布団から頑張って出ることに何とか成功した。
「ふぁ〜あ」
眠すぎる……本気で休みたいくらい眠い。
……まぁ自業自得か。
重い体を無理やり動かし制服に着替え終え、朝食を食べていると
「ん?」
ピコッという着信音が聞こえ、俺が見てみるとメールが1件入っていた。
「差出人は…………ナナ?」
メールの内容は
「……今日の放課後にSRRの街から出た、小屋の前で……待ち合わせ?レベ上げに行くってことか?」
あんなに怒ってたのに狩りに行くのか……そりゃ一応パートナーだから仕方ない面もあるのだろう。
文面もいつもとはまったく真逆で絵文字の一つもない。
「行くべき、なのか……?」
あんなに怒らせたのにナナからわざわざ誘ってきてる。
これは行くべきだ。
そう思ったが、すぐにこの前の男子に言われた言葉とあの時の光景が頭をよぎり、俺の体は震えていた。
やっぱりダメだ。
俺は……行くことはできない。
情けない決意をして、俺は家を後にした。
久しぶりの更新にもかかわらず文字数が少なくてすいません……。
ですが、次回はその分、ストーリーの進行がよくなる予定なので
お楽しみに!




