第2章-15
朝になり、俺は何も変わらない朝を迎えていた。
そう何も変わっていない。本来の俺の世界に。
学校に着き、いつものように階段を上がり自分の教室へ入る。
そして教室の左端の座席へ音も立てず静かに座った。
教室にはすで人がたくさんいて、雑談を交わし、楽しそうに盛り上がっている生徒もいる。
「放課後どこに行く〜?」「俺、金欠だわー」「え!?今日、宿題提出なの!?」「うぜえぇ」「でさー」
どれも俺にとっては耳障りで仕方なかった。
うるさいな。
そう思って、俺が机に突っ伏して寝ようとすると
「アンタ昨日はどこ行ってたの?SRRにいなかったし」
聞き慣れ始めた声が目の前からして俺は慌てて顔を上げる。
「!?」
目の前に立っていたのは俺のSRR内のパートナーであるナナだった。
「って、アンタその目どうしたのよ⁉︎真っ赤じゃない⁉︎」
急いで俺は平常心を装い、ナナに素っ気なく答えた。
「別に……何もないよ」
もう関わらないでくれ。
それが俺の本心だ。
「はあ⁉︎何もないわけないでしょ!」
うるさいな。もう話したくもないんだよ。
「ちょっとアンタ!なんか言いなさいよ!言ってくれなければわからないじゃない!」
うるさい。
「…………」
「ねえ!アタシたちはパートナーじゃないの?」
うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい!
「どうでもいいだろ!ナナには関係ないだろ!うるさいから俺に関わらないでくれ!パートナーなんてSRR内だけの話だろ!?こっちでも馴れ馴れしくしてくるなよッ!!」
俺が大声でそう叫ぶと、クラスが一気にシーンとなり、さっきよりも注目が集まる。
「…………」
俺の言葉を聞いたナナは言葉を失ったように、固まった。
ナナの表情にはどこか悲しげで、瞳にわずかな涙を浮かべ、俺から目を逸らす。
「…………」
ナナはそのまま何も言わずに自分の席へ戻っていった。
すると静まっていたクラスメイトたちがまた話を続け、ざわざわとする。
これで、いいんだ。これで。
こうしなければ、俺もまたやられる。それに俺と関わるとナナの評判も悪くしてしまう。
これで……これでいいんだ。
俺は自分でも気づかないうちに瞳が濡れていることに驚き、そのまま目を伏せた。
そして放課後のチャイムが鳴った。
いつもと変わらない音色が一段と寂しげに聴こえた。
あの後、ナナは一度も話しかけるどころかこちらを見ることもなかった。
お久しぶりです!
白川みつきです!!
約2ヶ月ぶりですね!
今回の話でより雲行きが怪しくなりましたね〜、
はたしてこの後どうなるか?
お楽しみに!
ではでは!




