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第2章-13



「もうナナと組んで5日も経ったのか……」

俺は1人にはちょうどいい寮の部屋でぽつりとそう呟いた。

最初は呼び捨てや気軽な会話も出来ずにいたが、ちょっとずつちょっとずつと慣れて、今はなんとか呼び捨てまではできるようになっていた今日この頃だ。

あと2日でパートナー解消。

俺はそのことどこか寂しいと感じるようになっていた。


寮を出て、今日も!時間通り学校に着いた俺は自分の座席へ席に着き、スマートタブレットを開く。

新着メールは2件入っていたが、見ることはない。どうせ迷惑メールと相場が決まっているからな。

とか思ってると実は重要なメールだったりするから、結局メールを開いた俺だった。

1件目はやはり俺の予想は間違っている、じゃなかった、間違っていなかった。

予想通りの迷惑メール。内容は……まぁ、ああいうやつですよ。

そんで二件目は……。

ん?

思わず声出しそうになったが、ギリギリで止まる。

学校からのSRR更新メールだった。

内容は……。

試作型VR専用機-プロトタイプ ブレインコネクト近日導入予定。

「つ、つ」

ついにVR来たああぁぁあああ!!

もはや俺はこれ目的でこの学校に入ったも同然とも言える。

それぐらい俺はこの機種を待ちわびていたのだ。

だが、それ以外の詳細は書かれてなく、少し残念に肩を垂らし下げたが、近日と書いてるからには最低でも今年には出るはず!

と前向きな考えで自分を励ました。

「アンタ急に暗い顔だと思ったら、喜んで、そしたらすぐ残念がって、顔芸の練習でもしてんの?」

少し引き気味な顔で話しかけてきたのはナナだった。

「してないから!いや、俺そんなに顔に出てたのかよ!」

「めっちゃ出てた。正直キモい」

うぐ、女子にストレートにキモいとか傷つく。

「アンタ一回鏡でメールチェックしてみなさいよ。それで自分の顔がわかるわよ?」

「た、たしかに……っておい!」

見ての通り、俺もテンションが上がればナナにこうやってツッコミも入れられるぐらいにはなった。

よく頑張ったな俺。

「それじゃ」

とだけ言い残し、ナナは自分の席へと戻って行き、ナナの席周辺にいるクラスカースト上位層の女子と会話を始めた。

「……」

今みたいにあのギリギリの危ないレベ上げの時からナナはリアルでも俺に話しかけてくれるようになった。

ナナが言うには「アンタはもっと本心で人と話せるようにならなきゃダメよ。だからアタシが話し相手になってあげるわよ」と何だか上から目線の発言に多少はムカッとしたが納得はした。

それにこうも言っていたような。「あと、アタシの男性恐怖症を治すためにも……いいかもだし」とか何とか。

まぁ、俺的にも話せる人がいるっというのはありがたいが、周りの人の目がめちゃくちゃ気になる。

いやだって、そりゃそうだよ。

クラスカースト上位層のギャルのナナが地味で5月後半にもなるのに友達の一人もいないぼっちの俺に話しかけているんだ。

どこのラノベの話しだよ!みたいな光景を見逃す人はいないだろ。

「なんであんなやつと話してるんだ」とか「ぼっちのくせに」とか思われてるんだろう。

「はぁ〜」

俺は思わずため息をついてしまった。まぁ、こういうの昔から慣れてるからいいんだけどね。

なんて思っているとチャイムがなり担任が入ってきた。



昼休みになった学園では、売店に行く者や学食に行く者などが教室を出て行き、教室にはほんのわずかの生徒しかいない。

この学園は全生徒が寮生活なので弁当を持参する者がいないからこういうがら空き状態になるのだ。

昼休み自体は他の学校よりも長い70分。

その時間は何をしようが構わない。

お腹が空いてないと言えば嘘になるが、あの混んでいる売店や食堂に行く気にもなたないし、一人だと割り込みとか何だか嫌な目で見られることもあり、そこまでしてまで食べる気にはならない俺の足は自然とーーーーSRRへ向けられていた。


SRR内でやることはただ一つ。スキルのレベル上げ。

SRRでのスキルは使用するたびポイントが増え、それを入れると新しい技が手に入ったり、攻撃力を通常のレベル上げとは別に上げることができる。

俺が最近頑張って上げているスキルは、【片手剣プライス】という類のスキルだ。この前使ったスウィフトソードもこれに含まれている。

この片手剣プライススキルを上げれば、また新たな強力スキルが手に入るという気持ちと、危険なデメリットに対する不安が入り混じりながらも一人で倒せるモンスターを狩ってきた。

とにかくスキルを使用して敵をどんどん倒す。

今日もそれを繰り返して、剣に自分の弱さへの怒りを込めて。

そして、本日15度目のスウィフトソードを叩き込むとタイマーが鳴った。

休み時間もうすぐ終わるし、帰るか……。

そう思った途端、後ろから視線を感じた。

「!?」

すぐに後ろを振り向いたがそこには誰も居らず、それにさっき感じた人の気配さえも消え去っていた。

「気のせい……なのか?」

俺はじっとさっき人の気配があった仮想映像である背丈の高い草むらを見つめ続けたが、何も現れることはなかった。



教室に戻った俺は空腹に耐えながらもつまらない授業を乗り越えきった。

はぁ〜お腹空いたな〜。

俺は腹を押さえながら、バッグを背負い、帰りに売店でも寄ろうと思ったその時だった。

「お〜い。サクヤ君だよねぇ?」

このクラスで俺の名前を呼んでくれる人はあまり、いや滅多にいないため一瞬聞き間違えだと思った俺はつい無視しかけたが。

「サクヤ君ちょっと待ってくれよー」

次の呼びかけでようやく自分が呼ばれてることに気づき、俺は声の主の方を向く。

「……⁉︎」

俺が思わず言葉に詰まったのは、目の前にこの前ナナにちょっかいをかけてた男子だったからだ。

「え、ええと……な、何か?」

我ながら申し訳ないが、クラスメイトの名前が未だにナナくらいしか知らないためこの人の名前が出ない。

いや、だって、1クラスの人数かなり多いんだよ?……はい、すいません。あんま人と関わんない俺が悪いですね……はい。

「えっと、ここじゃ〜言いづらいからちょっとついて来てくれねーかな?」



深夜の更新すいません。

白川みつきです。

更新が大変遅れまして申し訳ありません!


次回からはしっかり予定通りに更新しますので、よろしくお願いします!



ちなみに3章のストックは最近よく書いてるのでかなり溜まってる状態です。

3章はスムーズに更新出来ると思うのでよろしくお願いします!


ではでは!


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