三十一話 敗①
前回、人物が予想以上に多いと気がつく→今さら収集つかんし→しばらく人物は増やさん。
「ーーーーーーーーー」
息が止まる程度ならまだマシだろう。体の奥から破裂するような、最早痛みともいえない何かが体を貫く。
体が槍のように真っ直ぐ飛び廃ビルの壁を突き抜ける。
(あ"、あぁ、………)
胃より深くから湧き上がる物を受け止める事なく吐く。紅い何かも混じる。
(…内臓はまだ…あるな…)
いくら巨大な力とはいえ所詮はただの物理攻撃。これよりも重いダメージを負ったこともある彼女はどうにか攻撃に対する恐怖を打ち消す。
しかし呼吸をする度体に負担がかかるのがわかる。
(…持つか?)
☆
「ん~。そろそろだと思うんだけどなー」
人々の死角を縫い、ビルからビルへと飛び移り続ける少女、ヴァルプルギス。一目で『外国人』とわかる彼女は人の前にのこのこと顔を出すわけにはいかないのだ。
「…いよっと」
中々高いビルの屋上に足を付ける。様々な機械が並ぶ中を歩く。
「…どこっすかねー?」
☆☆
川に沿うように並走する二つの影。廃ビルと廃車の間のわずかな隙間に潜り込むマレフィキウム。廃車が盾のようになるが、
「…………」
無言で飛ぶ杉護の拳が鋼鉄の塊を無慈悲に砕く。
(…ミスったー…)
廃車を踏み台にして上に跳ぶ。直後、廃車と廃ビルとのわずかな隙間が完全に消える。
鉄の破片が舞う中、杉護判治とマレフィキウムの視線が衝突する。
そしてまた、ナイフと拳が交錯する。
(あと一発くらうか……)
目の前に飛んでくる革手袋に包まれた拳を体を強引に曲げて回避する。
(…あと五分もすればこっちが勝手にくたばる……)
ナイフと拳が弾き合い、交わり、そしてその隙間を縫うように懐を狙う。
左の拳をナイフで受け流し、右の肘辺りを狙う。体を動かし回避する杉護の腹に膝蹴りを入れる。
「!?」
杉護が初めて驚いたような表情をする。だがそこに苦痛は無い。
そして。
「しまっ」
反撃の足蹴りを腹に受ける。
何かが折れ曲がるような音と共に、
肺の中の空気がなくなっていくのを感じると共に、
自分の体が真っ直ぐ飛ばされると共に、
意識、が。
現在の流れをおさらい
ごっちゃごちゃな二章をおさらいします。今回は新しく主人公っぽくなったマレフィキウムPartを。
二十一話 少女の日常と日常
マレフィキウムの日常→マレフィキウムvs翼
二十三話 彼女曰く眼鏡っ娘と幼女
マレフィキウムvs杉護判治→カニング&サバトvs翼三人
二十五話 彼女曰く(ry
狙撃者的少女vs翼
二十七話 彼女達
ヴァルプルギスvs翼→ウィッカvs翼
二十九話 戯れと本気
マレフィキウムvs杉護判治




