三十話 迷宮⑤
三十話まできたけどこの評価というかなんというか……
「…………う……あ……………?」
頭が痛い。
霞む視界の中まず感じたのは痛む体と頭。次に人の温もり。そして歩くリズムと同じように揺れる自分の体。
「…ここは……?」
ぼうっとする頭で何があったかを確認する。
(ぶん、かさい…そうだ。文化祭。それで、準び中に買いダシに来てそれで………)
一つ一つ記憶を辿る。そして
「…渡辺?」
聞き慣れた声がする。
「なか、…原?」
☆
「ぬおおおおおあ!!」
カッターナイフの刃がまた一つ欠ける。
残り一枚。
(それ以前に…、体力が)
このままではやつに出会う前に力尽きる。
「ならぁぁあ!」
勘のみを頼りに神崎は一人突き進む。
☆☆
「あれ?」
相変わらず景色の変わらない路を歩き、何回、何十回目の曲り角を曲がる。
「…横濱?」
曲がった所に人が一人横たわっていた。その姿は中原には見覚えがあり、後ろの三人にも見覚えがあった。
「おい!? どうしたんだよ!」
しかしその姿はいつもの見慣れた姿ではなかった。
体中切り傷やあざや打ち身などによりぼろぼろだった。眼は開いているのか閉じているのかわからない位薄く開き、血が滴る口や鼻からはか細く呼吸する音が。
「え!?」
「!?」
「!!」
後ろから来た三人も反応はほぼ同じ。まだふらふらとする渡辺を抱えながらも走るように寄る。
☆☆☆
「…こんなもの、かな…?」
八重の応急処置によって少しはマシになった気がする。しかしここには消毒液やガーゼや絆創膏なんて無く、中原と渡辺がコンビニで購入していた水とハンカチを使った事しかできない。…無いよりはマシ、という程度だ。
(そして…)
ちょうど全員とは反対の通路。家や天井、地面の一部分が破壊されている。ただ、それだけで他に何があるわけでない。
(…誰の仕業?)
☆☆☆☆
「……な、か……は…」
細く声が漏れる。
「ん!?」
目の前にいた中原が反応する。耳を横濱の顔に近づけ、聞いた。
「 」
★
「…こんな所にいた」
背の高い一人の人物がとある意識を失った少年の前に立つ。
(さっき倒しちゃった横濱弘星と倒れてる構図が似てるな…)
「…ほらほら。しっかりして」
頬を叩き少年を起こす。
(…さて、と)
どこか遠くを見ながら思う。
「…なーんか、萎えるなぁ……」
★☆
意識を失った横濱は横川が担ぎ、まだ少しふらふらする渡辺は朽木と中原で支えることになった。
(……………)
中原は他の三人とは違う理由で真剣な表情をしていた。
横濱が放った言葉。
(『俺は何か、大事なことを忘れている』……?)
友人に言われて急遽付けますた。
主要人物一覧
横濱弘星・主人公。高一。
中原・巻き込まれ体質
渡辺・委員長気質
紗倉小鞠・天然。美人。犬飼ってる。
良川真琴・小鞠の保護者的立場。
朽木八重・こぢんまり毒舌先輩
横川佑磨・スポーツ系先輩
神崎義人・切断系ヒーローで同級生。
日光香・タイルス活動課のリーダー。既に影が薄くなりつつある。
富士仁美・戦闘員。
星野結・謎多き寡黙系女性。
壁寺・夜行性。
三神・インテリ。
平氏・活動課内最年長。
マレフィキウム・現役女子高生。身体能力と銃撃に長ける。
ウィッカ(伊丹涼子)・魔女のリーダーでありタイルスの一員。見た目の割に年取ってたり…。ストーカー…予備軍。
ヴァルプルギス・北欧生まれの密入国少女。
サバト・人形を操る幼女。
カニング・眼鏡。サバトの保護者的立場。
杉護判治・スーツに革手袋、スポーツ刈りの近接系戦闘員。翼、左翼のリーダー。
白木智子・二年前横濱を救出した際に重症を負う。現在不明。
わかりづらいからって言われてつけたけど……。確かにわかりにくい。主要人物で名前が明らかになってる人だけのっけましたが先輩とか活動課とかは覚えなくていいです。




