二十五話 彼女曰く(ry
久々でこの薄い内容
男は一人山を駆ける。森の中はひたすら同じ風景が続いているがおおまかな方向は勘で解る。後ろの二人の男は既にどうなっているかわからないが情けをかける様な相手ではない。そしてこちらも共通の目的のために雇われただけであって素顔も知らない。要は自分の
命は自己管理なのだ。そんな訳で男は必死に下山を試みる。逃げ切ったら今度は雇い主の方から追いかけられるかもしれないが、一分一秒の延命を望む身としてはあまり関係ない。
(…気配がしない。……上手く撒けたか?)
一瞬だが気を抜いた。そして気がついたときには、肩に銃弾が当たっていた。
「!? ?」
正面、より上の方を見る。
意外と至近距離であった。木の上にあったのは狙撃用の銃ではなかった。気配を隠すきすらないのか、全身が丸見えだった。
(…こんなあからさまな攻撃に気がつかない程動転していたとはな……)
落ち着いて、再び目の前の敵を見る。女性だった。年齢は20位だろうか、背丈や体つきは平均的。狐色の長い髪が後ろに流れ、女が銃だけ置いて跳ねる。
(銃を捨てた? 何のつもりか知らないが………)
女が背後に着地したと同時にこちらも仕掛ける。振り返り拳を振るうが対して女は開いた掌を差し出すだけ。
(…受け止める気か!?)
こちらもそれほどヤワではない。そのまま攻撃し、拳と掌とがぶつかり、
争いは終わる。
勝敗はわからなくなった。まあ、結果としては女の勝利。
男の姿はどこにもなかった。テレビの電源を切るかのように、女の手が男に触れた瞬間姿が消失した。
「…ふう」
腰に手を当てて溜息をつく。
「……で、見ての通り始末しちゃったけど良かったよね? 本来私の獲物だったし」
「んーー。別に」
背後の木からメガネの女と幼い少女が出てくる。そしてさらに後ろには巨大な二つのぬいぐるみが。
「…こっちの二人はこっちで処理しておいたし。逃げた一人をどうしようか考えていたところだったけれど…、心配いらなかったね」
魔女の構成員6人に対して派遣された戦闘員は同じく6人(+α)。つまり一人につき一人が当てはまる。そして先程までメガネと幼女が戦闘していたのは3人。その間この女は相手がいなかったのだ。
「カニングとサバトとあたし………、山奥にいる仲間は全員無事っと…、あとは都市部にいるやつらだけれど……、心配ないよな」
「マレフィキウムとヴァルプルギスとウィッカ。………全然問題ないよ。…でも例のリーダー級の人が向こうにはいるはず……」
見えないとわかってはいても自然と三人の視線は彼女等のいる方向へ向く。
「…大丈夫か、な…?」
登場人物紹介
NO.015
平氏 寛太
ヘイシカンタ
♂
発信追尾
タイルス活動課、特別部隊02班捜査部隊
175
43
魚、酒
体裁
所属する部隊内では最年長。渋いおじさん。
NO.016
秋田
アキタ
♂
鋭利断裁
翼(中央)
180
22
赤黒
支配
翼の幹部の一人。タイルス本部の周囲の学園に通うヒーローを撃破しようと罠をし掛けている中横濱に撃破される。
能力辞典
7 発信追尾
見た相手の居場所、だいたいの方向がわかる。相手との交流時間などにより追尾時間が変わる。
所持者、平氏寛太
8 鋭利断裁
尖った物の斬れ味を上げる。小さなナイフで最大コンクリートが斬れる。
所持者、神崎義人、秋田




