二十一話 少女の日常と日常
今までのを見直してみましたが……。orz
ここまで見てくれた方、ありがとうございます。
「ねぇ、今からどこか寄っていかない?」
校門を出ようとした所を友人に呼び止められる。捕まったか、と心の中で舌打ちする。
「ごめん。今日はちょっと用事が…」
「えーーー?」
「いいじゃんちょっとくらいー」
あくまでも粘る気かと思い、再び心の中で舌打ちする。
「そういうわけにもいかなくってさ…。ホントごめん! 明日は多分大丈夫だからさ…」
掌を合わせて謝罪する。
「……しょうがないなー…」
「ん、じゃあまたね!」
「じゃあねー」
友人が見えなくなった瞬間、電話を掛ける。
『遅い!』
開口一番に罵声が飛ぶ。
「ごめんごめん。ちょっと友達に捕まっちゃって」
『友達? どうせ遊びに行こう、とかでしょ? JKはお気楽ですこと』
「お気楽じゃないから話一つ断るのも大変なんでしょ」
『そうじゃなくて、そんなに大変だったら辞めれば? っていう話』
「そういうわけにもいかないよ。あそこの学校、中々良い情報が入るから」
『まあいいや。今持ってる情報を言うとそっちに向かってるのは下っ端が一匹。こっちにもそれぞれ来てるから一人頭一つって事で』
「OKOK」
相槌を打ちながら歩くスピードを上げる。
『そっちは大丈夫だろうけど…、問題は別。左翼のリーダー様がいずれかの所に向かってる。どこに向かってるかはまだわからない。…とりあえずこんなところ。こっちはもう見つけたから切るよ。また後で!』
一方的に通話が切れる。
魔女。
とある組織をそう呼ぶ。公な組織ではなく、むしろ大手組織からは狙われている組織である。構成人数は僅か六人、それも全員『女』である。
(…といってもメンバーは眼鏡っ娘に幼女、スナイパーもどき、金髪外人、ストーカー…、ろくなのがいないからな…。ノーマル…でもないがJKは相当まともだよな…)
と他のメンバーの事を考える。
(まあ全員そこそこ強いけど)
裏路地に入りとあるビルの外付けの非常階段を上がる。
(ここの非常階段の入口には全ての階で鍵が掛かってたり資材が置いてあったりするからな…)
安全性は確認済。しかしいざという時ここの人達がどうするのかは謎だ。
「よし」
屋上に到着。荷物を全て置き、制服も脱ぐ。そして学校指定とは別のカバンからコートを取り出す。ずっしりと重いがコートだけの重さではない。外、内ともに細かく別れているポケットに入ってる『中身』が僅かに揺れる。
「よし、行きますか」
例の超重量のコート、制服のスカート。装備はたったこれだけ。軽く深呼吸をして屋上を駆ける。鉄柵に足を掛け、隣のビルの屋上に跳び移る。高さはほぼ同じ。ビル間の距離は5m弱。嫌な風が横から吹き当たる中ひとっ飛びで次の屋上に着地する。それをしばらく繰り返し、とあるビルの屋上に銃を構えた男を見つける。
(あいつだな…)
向こうもこちらに気づき、銃口をこちらに向ける。
コートの右ポケットからこちらも銃を取り出す。そして最後のビルを跳び、相手のいるビルに足をつける。
と同時に再び跳び上がり、今度はビルの横から跳び降りる。
驚きながらも発砲してくる相手を無視し、一つ下の階に窓ガラスを蹴破って侵入する。
(廃ビルを選ぶとは…)
辺りを見渡し、間取りを確認する。階段とトイレ、給湯室以外は何もない広い事務所だった。等間隔に柱が置かれている。
!!!
天井が崩落してくる。柱の側で回避する。いくつかの柱を残して天井は全て瓦礫と化し、空が見えるようになった。
(…………)
柱の陰に身を隠す。
「!」
瓦礫を踏む、小さな足音に反応し、そこに照準を合わせて引き金を引く。
銃弾が男の肩を貫く。身体が後ろに傾くなか男も引き金を引くが、頭上を通過する。
(運動能力は高いみたいだけど…、バカなのか? 天井を破壊する理由もわからないし…。それとも少女相手なら十分だと思った?)
柱の後ろに倒れこむのを確認し、
走ってそこまで向かう。
流石に肩だけで死にはしないだろうと考え、トドメを刺すためだ。
「!?」
一息に飛び込んでみたが、いない。
「! 上か!」
僅かな気配を察し、銃を上に構える。
頭上数メートル先に男の姿を見る。
(靴に細工でもしたか? あるいはヒーロー…?)
右手で銃を撃つ間に左手はコートの内側を探り、一回り大きな銃を取り出す。
片手では狙いが定めづらいのか銃弾は男には当たらず男の方も銃を撃ちながら降りてくる。
後ろに大きく跳び下がり柱に隠れる。
右の銃も別の物に変える。
「っ!」
短く呼吸して、跳び出る。
一瞬で狙いを定め、両手の銃を撃つ。
一つは膝、一つは腹を貫く。男が今度こそ倒れる。
「………」
改めて男のところまで駆け寄る。
「……う………」
僅かに意識が残っているようで、
呻いている。
大の字になって倒れている男の両肘に足を置き、銃口を額に向ける。
「さてと…、聞きたい事は色々あるんだけど…、まずは…、誰の差し金?」
とりあえず一つ目の質問。下っ端との小競り合いはよくするが上層部の情報は未だよく掴めていない。
「…で、誰の命令でここに来たの? 『右翼』? 『左翼』? それとも…、『中央』?」
質問をしつつ、弾丸の補給作業に移行する。
「私だ」
唐突に背後から声がした。
(!!??)
思わず持っていた弾丸と銃を落とす。新しい銃を取り出しながら後ろを振り返る。
(気配が全くしなかった…。なんなのあいつ!?)
冷や汗が背中を流れる。そしてそこにいたのは、
「『左翼』のリーダー、杉護判治と言えば…、解るか?」
不気味なまでの静けさが一瞬あった後、少女、『マレフィキウム』は再び引き金を引く。
登場人物紹介
NO.007
良川 真琴
ヨシカワマコト
♂
172
61
16
B
C
C
B
C
犬
猫
小鞠の幼馴染で昔から面倒を見てる。露払い的な事もしており、周囲(小鞠含む)の反応はあまり良くない。
NO.008
神崎 義人
カンザキヨシト
♂
????
タイルス防衛課
163
55
16
D
C
D
D
C
ささいな争い
勉強、上下関係
ヒーローとしての活躍をしつつ、学生として生活をする。一部感情的に動く部分があった。
能力辞典
1 瞬間移動
言わずと知れた有名な能力。空間を瞬時に移動できる。基本的に対象となるものは自分とその身の回りの所持物であるが、鍛え方によっては他人にも干渉が可能となる。
所持者、現在は無し(白木智子)
2 範囲攻撃
遠距離、近距離を問わず、その攻撃のダメージが及ぶ範囲を指定できる。範囲と攻撃力は反比例しており、範囲が狭く距離が短い時に最大、範囲が広く距離が長いときに最小の攻撃力となる。
所持者、日光香




