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霜降る二月

作者: 静夏夜


 土気を上げ奮い立つ氷柱神殿

 踏み付け鳴らす冬のカチワリ

 煎餅を齧るが如くで心地良く

 神殿崩れ嘆きの史跡は耕作地


 士気を挙げ二番煎じ踏破する

 踏み付け跳ねる泥沼に怒る母

 煎餅を齧り横になる心地良さ

 洗濯物増え嘆きの母は稲妻化


 花桃に浮かべる三月ひな祭り

 紅白餅や金平糖の淡い色合い

 ひなあられも甘いと思い食む

 ひと口に私の考えが甘かった


 雪見にこたつで突付く雪見鍋

 牡丹雪降る窓見て作る牡丹鍋

 霜降る寒さ鍋の肉にも霜降り

 冬将軍と菜箸で語らう鍋奉行


 紅梅に白雪の舞う冬の残り香

 吐く息白く頬紅く鍋の残り香

 君に告白涙目卒業恋の残り香

 謝罪も白々しい浮気の残り香


 積雪に黄色を散らす花粉の舞

 早朝犬の散歩が立ち止まる柱

 近所の親子はしゃぎ雪だるま

 知らぬ仏触らぬ神の神仏習合

 

 

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― 新着の感想 ―
たしかに世間は寒波寒波と声が大きいですが、私としてはけっこう前から春を感じていました。日差しの色味が変わり、日照時間が長くなって……何より花粉!!( ´ᾥ` ) もう春だよな〜と呑気にしていたら、まさ…
土気と士気、煎餅と二番煎じに、雪見、牡丹、霜降りと鍋と肉をはじめ、様々な言葉と言葉が絡み合いながら、日常の風景や季節の風物詩を描いていく流れに引きこまれました。「母は稲妻化」も、印象的です。 冬から…
1月20日の大寒を過ぎた2月のほうが雪が多いように感じています(冬野の住む地域のはなしですが(´`;))。この寒波が過ぎれば春らしくなるようです。今シーズンの冬は暖冬でしたね。 いよいよ花粉も本格的に…
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