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39-1.策略

二週間後、ロスさんの怪我も治ったらしく、再び村へ向かうことになった。

まだ少しぎこちないように見える足取りで彼女は俺たちを先導し村へ向かった。


「あっ。」村についた俺とシルヴィアは意外な光景を見て驚いた。

「お前らこの前の…」二週間前俺たちを捕えた反乱軍の男だ。どうしてここにいるのかはわからない。村を襲ったにしても、前に来た時と村に変化はない。

「えっ、あっ、すいません。」俺は挙動不審な動きでその場から離れようとする。

「お前たちなんだ?」

「あの二人は財務省の方だよ。」村長が後ろからチクる。

終わったと思った。

しかし、反乱軍の男はあまりこちらに興味がなさそうだ。彼が興味を示しているのは俺たちではなく案内役のロスさんだ。

「よぉ、ロス。ガキどもが姉ちゃんが死んだんじゃないかって喚いてたぜ。顔を出してやったらどうだ?」

「放っといてもいずれ見つかるさ。それよりマーカス。どうしてここに?」

少し険悪なかんじだが知り合いのようだ。

「お前こそ財務省野郎を連れてなんのつもりだ?」

「案内役だよ。もう私はお前たちの仲間じゃない。何も問題はないだろう?」ロスさんはマーカスと呼ばれた男を睨む。

「そうか。俺はこの村を警備している。過激派の奴らに襲撃されたらしいからな。ほとぼりが冷めるまでここにいる。」

マーカスはそう言うと少し考え込むような顔をする。

「別にどうもしねえよ。隠れてる兄ちゃんも出てこいよ。」マーカスは家屋を指差す。

「よくわかったな。」チャックが出てくる。

「別に俺たちは村も襲わねえ。帝国が村を襲えばその時はぶっ殺しにくるが、そうじゃなけりゃ何もしねえよ。だから襲わないでくれ。」マーカスはおどけて言う。

「じゃあ、この前の奴らはなんだったんだ?」チャックが問う。

「あいつらは急進派の連中さ。俺たちと一緒にされては困る。」

「急進派?」

「ああ。あいつらは急ぎすぎてる。南部から恨みを買ってでもとにかく早く略奪でもなんでもして力を付けたがってる。」

「自分たちは違うと?」シルヴィアは後ろにチャックがいるのを確認すると強気に質問する。

「そうだ。」マーカスは堂々と答える。

「ロスさん?こいつら信用できるの?:シルヴィアが後ろで黙っているロスに話しかける。

「ええ、こいつらは良くも悪くも古臭い革命軍よ。」

「それは信用していいって意味ですか?」俺は尋ねる。

「彼を信用できるかはあなたたち次第。少なくとも直ちに敵になることはない。」

「わかりにくい言い方だなロス。まあ、少なくとも今は敵対するつもりはない。」マーカスは言う。

「まあまあ、みなさん。立ち話もなんですし…」村長が声をかけてきた。



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