37-4.PRESS
「親父!来たぞ!」
「おお!マーカス!来てくれたか。お茶でもどうだ?」村長はそう言って微笑む。
「じゃあ貰おうかな。マーカスはお茶を一気に飲む。」
「昨日反乱軍の過激派に村が襲われたんだろ?大丈夫だったか?」
「ああ、その時たまたまロスとその仲間がいたから上手く撃退してくれた。被害はなかったよ。薪小屋が蜘蛛の巣だらけになったがな。」村長が笑う。
「そうかそうか。それは良かった。そいつらにも礼を言わんとな。あ、そうだ。さっきその辺を見回った。怪しい二人組はいたが反乱軍の奴らじゃなかった。あと、ここに来る途中、森の中に反乱軍兵士の死体があった。おそらくロスに射殺されたのが数人、だが妙なのがいた。頭をかち割られたり盾ごと骨を砕かれた死体だ。」
「それは物騒だな。」村長は考え込む。
「とにかく、何が起こっているのかわからん以上俺たちの部隊はここの警備をする。いいな?」
「ああ。是非頼む。またロスの仲間も今度来た時紹介しよう。」村長は笑顔で二杯目のお茶をマーカスのコップに注いだ。
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「うん。バカなの?」俺たちが出歩いた結果捕まったという事をきいたロスさんは真っ当な指摘をする。
「本当すいません…」俺とシルヴィアは項垂れる。
「いくら護衛するといっても、護衛対象がホイホイ勝手に動いてはこちらとしても何もできん。」チャックも低い声で淡々と注意してくる。
「本当に申し訳ありません…」俺たちは本気で謝った。
「まあ、結果的に無事ならよかったけど。それに、私が負傷してしまったことも原因なので仕方ありませんが、今後は慎重に行動してください。私の経歴を傷つけられては困ります。」ロスさんは俺たちを睨む。
「ともかく、しばらく首都からは出ないように。足の痛みさえ引けばどこへなりと連れて行くので。」そう言ってロスさんは松葉杖をつきながらよろよろと部屋を出た。
シルヴィアは「おこられちゃった」と言いたげなおどけた顔をする。
まあ、今回の件は俺たちが100%悪いのだが。




