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27.戦友

 「よおベン、ここにいたか。」


ジョンはようやく戦友を発見した。砦への突撃の時にはぐれてしまった友人のベンを見つけたのだ。


「心配したぞベン、俺がずっこけたせいではぐれちまって焦ってたんだ。無事か?無事そうでよかった。」


「ああ、ジョン。お前も無事だったか。」


「今日の戦いすごかったな!初勝利だ。」


「そうだな。めでたいよ。父さんにもいい報告ができそうだ。」


「ああ、俺は何もできなかったけどな。」


「俺だって何も戦果はあげられなかったよ。」


「バリスタの炸裂が怖いの何の。」


「本当にな。次はもっと姿勢を低くして進めって言われたよ。」


「そうだな。あんなので死んでちゃ世話ねえよ。」


「そうだな。男なら真正面から戦って死にたいよな。」


「そうだ、覚えてるか?昔俺らが遊んでたら植木鉢投げてきたババア。」


「懐かしいな。」


「ババアが植木鉢投げてきた時にゴードンがさ。」


「姿勢を低くして隠れろ!って叫んでたやつか。」


「そうそうそれだよ。今日の戦いはまさにあれだったな。」


「ゴードンも連れてくりゃよかった。」


「そうだ、ベン。飯持ってきたんだ。一緒に食おうぜ?」


「お、ありがとう。ちょうど腹ペコだったんだありがとうジャック。」


「冷めてるが味はちゃんと付いてる。」


「」


「ベン、食わないのか?冷めてるって言ったから食いたくないのか。大丈夫だ。美味いよ。」


「」


「ベン、なんで食わないんだ?体調でも悪いのか?」


「」


「おい、なんで喋らないんだよ。冷めた飯持ってきたから機嫌悪くなったのか?」


「」


「おい、おいベン!ベンってば!」






「おい、お前は誰と喋ってるんだ?」後ろから話しかけられる。


「誰って、ベンだけど。さっきから喋ってくれないんです。機嫌悪いのかな。」


「…」


「おい、ベン。なんとか言えよ。」


「君、何度でも言うぞ。彼はもう死んだ。」彼は疲れた顔をした軍医だった。


「え?」


「もう心臓が動いてない。死んでるよ。」


「何言ってるんです、軍医殿。まだ彼はここにいます。」


「もうベンはいない!死んでるんだ。」


「なんで、さっきベンは俺と喋って…」


「ベンジャミンは突撃の際に戦死した。君と話すことはできない。」




「え…」





「これで三度目だ。彼はもう死んだ。」


「そんなはずないです!ちゃんと診てやってくださいよ!ほら、怪我だってしてない。血も出てない。死んでるはずないんです。こいつ昔から病気になったこともなくて…」


「…」



「なんで首振ってんだよ!治せ!軍医なら治せ!」


ジョンが軍医に飛びかかったので周りの兵士たちに押さえ込まれる。


「嘘だ!ベンが死ぬはずない!治してくださいよ!怪我だってしてないんだ。お願いだ。ベンは…」


ジョンはそのまま憲兵のところまで引っ張って行かれた。


軍医は無表情でそれを眺めていた。


「彼はもう戦えない。後方へ移送しろ。」


そう憲兵に伝えて軍医は仕事に戻った。

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