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62-2.脱獄失敗

ばかばかばかばか俺のバカ!なんで「部屋に戻ります。」って言わなかったんだ。

俺は自分の頭を叩きたいのを必死に我慢する。

「今日は涼しいねぇ。」女性は愉快そうに言う。

「そ、そうですね。」

「いつここに来たんだい?」

「一昨日くらいです。」

「なんでこんなところに?」

「西部の港から王都に遊びに行ったら捕まってここに送られちゃいました。」俺は出まかせを言う。

「ふふ、そうかそうか。」女性は愉快そうに笑う。

「反乱軍の生活にはもう慣れたかな?」彼女の言葉により俺の中で点と点が繋がった。

彼女とスキンヘッドの男性の名前、彼女の施設紹介で出てきた名前がマーカスの過去の発言と繋がった。ここは反乱軍だ。それにしても何故?

俺は穏健派に協力して彼女らの過激派を潰そうとしている。まだ明確に宣戦布告したわけではないにしても穏健派は彼女らと敵対しているのはすでに上層部の間で周知されていてもおかしくはない。何より俺は財務省の職員である。殺される理由は十分に揃っている。

それに、俺をここに送ったと思われる司祭はここの人物だったのか。一つ謎が解けるとまた別の疑問が浮かんでくる俺は混乱した。

「そうか。三日程度で慣れるわけはないか。でもまあ、楽しんでほしい。反乱軍がわたしたちみたいな者の受け皿になれているなら彼も喜ぶはずだから。」

「彼?」

「ああ、いや、こっちの話。」女性はすっと立ち上がる。滑らかな身のこなしだ。

「まだ自己紹介をしてなかったね。私はアレクサンドラ。アレクサンドラ・プリニツキー。」


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