第2話 熱注掌の真髄。
天周は両手を合わせた。
「熱注掌の真髄を見せてやる」
「ああ」
「はああああああああああああああああ!」
スリスリスリスリサスサスサスサスサササササアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
「これが熱注掌。だいたい273度ぐらいだ」
俺はポケットに手を入れて、微動だにせず、様子を見る。
「さらに祈る!!」
さらに両手を摩擦する。
「はああああああああああああああああああああああああ!!!」
サアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
天周に赤いオーラが纏わる!
「赤覇熱注掌ッ!」
「へえ」
「1200度ぐらいある!」
「ほお」
天周が足元の瓦礫を拾う。
だが、瓦礫を持った瞬間、
瓦礫は赤くドロドロのマグマみたいに溶けた。
「ほら見ろ! 瓦礫がまるで、バターのようだ!!!」
俺は動じない。
「そして、これが、チート能力者をも凌駕しうる力だ!」
両手を残像する速度で摩擦する。
「はああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!
耳鳴りのような高い音をひびかせた。
天周の周りに白蛇のように蠢く稲妻が走る。
プラズマだ。
「白雷神熱注掌ッ!!!」
「へえ」
「これで1億2000万度だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「ほお」
俺は反応せず、真っ直ぐに、堂々たる姿勢で立っている。
「この温度だと、溶かすのでは無く、蒸発するぞ! アーッハッハッハ! この熱で、貴様を跡形も無く消し炭にしてくれるわ!!! アーッハッハッハ!」