第5話 8秒ぐらいの襲撃。
窓の破片をまき散らしながら、スーツ姿の女性が飛び込んできた。
パキン。スタ。
「なんだと!?」
「捕獲します」
スーツの女が、銃を些天意に発砲する。
パン。
「ほぎゃにゃにゃがうああ!」
「危険です!」
ドカ。
ノアが些天意を倒した。
銃弾は壁に当たる。
ノアも些天意も無傷だ。
ノアは些天意を脇に抱えた。
「マスター」
ノアは横目で俺を見、指示をあおいだ。
0.1秒考える。
ここで戦えば、家がめちゃくちゃになるだろう。
「逃げるぞ!」
「肯定」
俺はテレビのリモコンを、スーツの女に投げた。
パン。
スーツの女は銃でテレビのリモコンを壊す。
俺とノアと些天意は、壊れた窓から家を出た。
「逃がしませんよ、人類の敵。―――――――――フォースエネミーッ!!!」
スーツの女も壊れた窓から、家を出る。
ガチャ。
「ただいま、おかえり」
「ただいま、おかえり」
オヤジとお袋が帰ってくる。
部屋を見た。
ぐっちゃぐちゃああああああ。
「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!」
オヤジとお袋が悲鳴を上げた。