表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

第1話 去年の体育祭

晴天の中、全校生徒は校庭に集められた。

寒くもなく暑くもない気温の中で、私は辺りを見渡していた。

右を向けば同じ赤組の人、左を向けば青、緑、黄組の集団が視界に入る。


そのとき、私はとある先輩に惹き付けられた。横顔がイケメンだったから。この時の私は本当に単純だった。話してみたいとまで思ってたからだ。


学年ごとのクラス対抗リレーで、特別足が早いとかフォームがかっこいいとかはなかったけれど、私の目には先輩が爽やかにかっこよく走っている姿が映った。


私は同じ赤組の気になってる先輩のことをずっと考えていてその日は友達との会話も頭に入ってこなかった。ぼーっとしてるよ、なんて何人に言われたか。



体育祭の閉会式が終わり、解散になると、私は真っ先に先輩のところへ行った。名前も知らない他人なのに、話しかける勇気はあった。


170cmほどある痩せ型の後ろ姿に向かって、私は声をかけた。

「あ、あの!優勝おめでとうございます!」

先輩は驚いた顔をして、

「誰だかわからないけど、ありがとう。」

と言った。


たった数十秒間のことなのに、私はドキドキしていた。

このときは、まだ私はこの先輩に恋をしているということに気づいていなかった。



だが、この日以来先輩と話したことは1回もない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ