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悪役キャラ⁉︎なんの話?  作者: 黒黒
二章
32/42

アメリアの友人

「あなた、マルクといったかしら?先程弁解した訳だけども、納得して頂けましたか?」


私は自己紹介の後に行った魔力検査等を終えると待ち時間の間にマルクの元へといった。アルベルトは来ない様に言ったから席からこちらを見ている。マルクは嫌な顔しながら睨んできたが


「卑怯な手で将来安泰をつかんだアメリア嬢がするべき事は違う事だと思ったから発言したまでです。しかし、確かにあの場での発言の仕方は卑怯でした。あなたに言われるのはシャクですが、すいませんでした。」


マルクは立ち上がり頭を下げてくれた。しかしやはり噂を鵜呑みしてることが悲しかった。


「私は一切、後指をさされるようなことは致しておりません。わ…私だって…婚約破棄はショックでしたわ。」


目頭が熱くなるのを感じ咄嗟に目を逸らした。手に力をいれ耐える。


「…しかしなってしまいました。私の婚約破棄とアルベルトとの婚約は別件なのです。無理にわかってくれとは言いません。私は裏でコソコソしたり卑怯な手が大嫌いです。もちろん、貴族でもいるでしょう。私はそんな貴族にはなりたくない。自分に恥じぬ、自分が貴族として恥じぬ振る舞いで私に抗議なさってくだされば私はいつだってお相手させて頂きますわ。」


「わかりました。今後は貴族として恥じぬ振る舞いでしっかりと発言させて頂きます。」


さっきまでの威圧感ある目線が急に無くなり戸惑いを隠せなかった。


「わっ…わかってくださればいいのです。反省して頂けてる様ですし、私も未だ未熟ですけども貴族として相応しい振る舞いが出来るようお互い高めて参りましょうね。」


「はい。…確かに悪女には見えないですね。」


マルクはにこりと笑い、アルベルトに向き直し深々と頭を下げていた。

私は席に戻るとアルベルトをはじめ、アッシュ、ニクス、クラークが近づいてきた。


「なんか知らないけど、アメリア!カッコよかったよ!!!」


「「「「え?」」」」


みなでアッシュを信じられないといった表情でみやる。


「え?何?みんなして…。」


「あなた、アメリア嬢の噂しらないんですか?」


ニクスはため息まじりで聞いていた。


「え?噂?知らないよ。何?噂って。」


「アメリア嬢が元婚約者を国外に追い出してアルと婚約した悪女だって噂ですよ。」


「え!!何それ?アメリア酷くない?」


「だからアメリアがそんな事するはずないんです。私も小さい頃のアメリアしか知りませんが、わがままではありましたが曲がったことが嫌いな子でしたから。」


ん?


「クラーク?フォローついでに悪口が入っておりましたが?」


わたしはニコ顔でクラークを見やる。


「おっと!これは失礼。」


慌てて口を手で押さえている。


「まあ、よろしいですわ。実際にワガママではあったわけですし。」


「そうなのか?私も見てみたかったな。」


なぜかアルベルトが興味を示した。いやそこ?見ても何もいい事ないですよ?なーんて事は言えずに愛想笑いでごまかそうとしていた。


「ん?じゃあ、嘘なのか?」


「そうだ。どこで入手したかはわからんが私とアメリアが婚約を決めた流れの前後見た奴が妬んで勝手に解釈したことが噂となり広まったんだ。まあ確かにそう捉えられても仕方ない状況ではあったんだがな。実際にアメリアの元婚約者のクルトは持病が悪化して病の治療のためにエルフ国の叔母の所に行ったわけだしな。留学は後付けだ。」


ついクルトの名前にビクッと反応してしまった。


「アルベルト!それは秘匿事項ですよ!!」


「まあ、大丈夫だ。こいつらなら。」


「んーそうなのか。なんかいろいろ訳ありなのはわかった。」


アッシュが両腕組んで眉間にシワを寄せながら難しい顔をして頷いてくれた。


「アメリアも大変だったんですね。噂は嘘だとは思ってましたから大丈夫です。何かあったら頼ってください。従兄弟なのですから。」


「…クラーク。はい。ありがとうございます。」


クラークが優しく笑いかけてくれた。嬉しく思う、嬉しいとは思うのに私は内心、この関係で何故ゲームではみんなに見放されたのか疑問に思っていた。それだけゲームの私は酷かったのだろうか?


そう話してる間に先生が戻ってきて話は終わった。そしてその後の休憩中が大変だった…。マルクが謝罪をしたからなのか休憩になるや否や、女子2人組を筆頭に謝られ、許しを得ようとクラスメイト達が私の机の前に列を作っていた。一人一人しっかり話をしたがその休憩中には終わらず、お昼休みまで使ってみなと話をするはめになった…。誤解が解けてくれれば別にいいんだけど。


その日から私は基本どこに行く時もアルベルトやクラークが側にいてキリカの元には行けなかった。早く話がしたいのに。そういえばカタリナもステイシーと会っていない。確か2人とも隣のクラスだったはず。私はアルベルトの付き添いを断り隣のクラスを覗いた。目の前の席で話している。


「え!?」


まさか覗いたら目の前とは思ってなかったから思わず声がでてしまった。私に気づいた数人の生徒が何やらコソコソ話しをしている。2人も私に気づき驚いた顔で固まっていた。以前なら笑いかけて…。私は咄嗟に廊下を走り抜け屋上まで駆け上がった。わかっていた。予想はしていたんだ。幼馴染みみたいと思ってても、ここ最近はクルトの所ばかりでろくに遊んだりお茶もしていなかった。最初に離れたのは私からだ。それなのに2人が私を……。あれ?涙?

私は屋上で空を見上げた。目蓋に溜まり落ちていく雫をふき、止まるように目を押さえて。


「…大丈夫か?」


突然の声に、声がする方から顔が見えないように背を向き溢れた雫を拭った。


「…なんでもないですわ。」


「いや、しかし。……うぉっ!!!」


「アメリアー!!」「アメリア様ーー!!」


アルベルトを押し除けてカタリナとステイシーが走ってきた。私は2人の声に振り向いてしまった。私を見るなり一瞬戸惑いながらも目に雫を溜め、私を2人で勢いよく抱きつかれた。…なっなんとか耐えた。


「ごめんなさい。ごめんなさい。私怖くて…それで…。」


「ごめんなさい。アメリア様ー!!決して噂を信じたわけではありません。」


「…カタリナ、…ステイシー。…ウグッ……グスン……グスン…ありがとう。」


私は2人を抱きしめ返した。


「ごめんなさい。2人にまで嫌な思いさせて。」


「いいえ。1番お辛いのはアメリア様だってわかってます。ただ…。」


「ええ。わかってるわ。私も私のせいで2人が傷つくなんて嫌ですから、わかっています。気になさらないで。」


「でも…でも…私は本当は力になりたいんです。ただ勇気が出なかっただけで。」


「いいえ。今こうして来てくれたのだから、すごく嬉しいわ。まさか王子を押し除けてきた時は驚いたけども。」


「「え?王子?」」


2人仲良く声を揃えてから私の目線を追い後ろを見やる。2人は今どんな顔してるんだろう?

2人は振り向きアルベルトを見ると勢いよく立ち上がり、


「もっもっ申し訳ありません!!アルベルト様!!とんだご無礼を。」


「申し訳ありません!!」


2人は深々と頭を下げていた。アルベルトは腰に手を当てながら痛そうにしてはいたが笑いがら私達を見ている。


「いや、いい。私が出来ない事を君達がしてくれたのだから。アメリアはなんでも我慢する傾向があるようだからな。君達は友人でいてくれるようだから気にしないでくれ。ただまあ、今後は出来れば壁に押しつける前に私に気づいてくれれば助かるよ。」


最後のはちょっとどうなのよ?気にするなって言ったくせに案外ねちっこいのね。

声に出せない文句を思いながら、私は涙を拭い2人のそばに行く。


「気にしないで。あれでも王子なのだから鍛えてますわよ、きっと。だから気になさらないで。本人もあのように言っていますし。最後のは聞かなかった事にしていただいて結構よ。」


「え!でも…。」


2人がさっきまでとは違う意味の涙を浮かべながら私を見つめてくる。


「大丈夫ですわ。私はアルベルトの婚約者なのよ。婚約者の友人には優しいはずよ。ねぇ?アルベルト。さっき最後の壁云々は空耳ですわよね?」


「……っ!!ああ。これからもアメリアと仲良くしてくれ。私もいろいろと協力する。」


「はい!こちらこそよろしくお願いします。」


「よろしくお願いします。」


ひき顔になったアルベルトを見て笑う私と返事をしたはいいが戸惑ってワタワタしてる2人。


「2人ともアメリアと話したい時はうちのクラスに来ればいい。アメリアがクラスメイト全員を黙らせたから大丈夫だ。」


「アルベルト!!勘違いする言い方をしないでいただけますか?」


「さすがアメリアですね。」


「アメリア様なら当然です!!」 


カタリナは感心してくれ、ステイシーは両手をグーにして力一杯言ってくるた…けど、


「2人とも…そんな賞賛嬉しくないわ。」


「そうか。昔を知る2人からするとそういう反応になるんだな。私は最初驚いて、自分の目を疑ったくらいだぞ。」 

  

2人が嬉しそうにアルベルトと話をしていた。


「はあー、とりあえず時間になりますわ。教室に戻りましょう。」


4人で鐘が鳴る前に教室へと戻っていった。


それから基本クラスメイト達やカタリナ、ステイシーとしか話さなかったせいか直接私になにかをしてくる人はいなかった。まあ、廊下を歩けばヒソヒソ話しされたり、食堂行けば距離を取られるが…。実害はない。

そんな学園生活を3日過ごして、婚約パーティーの為に王城に戻ってきていた。今日はもう寝るだけだ。私はベッドに入り蹲る。


明日がとうとう最後だ。私がアルベルトの婚約者だと皆に知らしめるためのお披露目会。これを終えれば後は結婚式までは何もない。眠気に襲われながら、ゲームの内容を思い返していた。実際に始まるまでは後四年。その間にエルフ国滅亡、魔獣の大量発生。テロや行方不明者の増加が起きてくる。そして召喚されてからはアルベルトが聖女の身の回りを見始める。私が嫉妬する流れ。私はいます身の回りにいる攻略キャラ達とカタリナや?ステイシー、キリカの顔を思い浮かべた。……ん?あれ?カタリナ?ステイシー?そんなキャラいないはず。……!!

私は勢いよく布団から起き上がる。……いや、確かだ。私といつも一緒にいたのは……えーと…アマンダ、クラリスだったかな?確かそんな名前の2人だ。あれ?じゃあ2人はどうしたの?私に愛想尽かしたのかな?それとも…ザハルの顔が頭の中に出てきた。鼓動が早く動き出す。胸が苦しい。呼吸が早くなり、私は胸を抑えながら思考を続ける。


まさか…でもこれから起きる事を考えるとありえない話ではない。もしかしたらあの2人はテロに巻き込まれるか誘拐されるのかもしれない。考えすぎ?…でも。どうしよう?マリッサに相談?でも情報がなさ過ぎてなんて言ったらいいかわからない。

ソワソワする気持ちをどうにも出来ない。あんな噂がまわっても私を気にかけてくれた友達だ。

私はそのまま答えの出ない問題を抱えたまま眠っしまった。



朝、マリッサに起こされて勢いよく起き上がる。マリッサは驚いて後ろに後ずさった。


「おっおはようございます。どうかされたのですか?」


「……おはよう。マリッサ。いえ……眠ってしまったみた。」


私は頭を抱えて蹲る。


「何か心配事があるなら私でよろしければ聞かせていただけませんでしょうか?私は何かあるのなら力にならせていただきたいのです。」


「……マリッサ。でも不確かで情報もほとんど無くて。」


「構いません。」


「…っ!!…ありがとう。実は私の幼馴染みの子達が将来、高等部に上がる時には私と一緒にいないのよ。私に愛想尽かしたのか、高等部に上がる前に起きる事件に巻き込まれたのかはわからない。でもいないのよ。」


マリッサは驚いた顔で私を見つめていた。


「少々お待ちくださいませ。」


マリッサは何かを考え込み始めしばらく下を向いたまま固まってしまった。


「根本的な解決になるのかわかりかねますが、今出来ることとして一つ良い案がございます。」


「え!?本当?!!………信じてくれるの?」


「はい。もちろんでございます。しかし、先程も言いましたが根本的な解決にはならないとは思います。」


「いいえ、何もしないよりはマシよ。どうすればいいの?」


「はい。それにつきましては後程、時間を作った際にお話しさせていただきます。今は朝の支度を済ませ、王妃様の所にドレス姿を拝見して頂けなければなりません。」


「……。わかったわ。では手伝ってちょうだい。」


「かしこまりました。予定通り今日の朝食はお部屋になりますのでよろしくお願いいたします。」


「ええ。」


そこから朝の支度を段取りよく済ませ、朝食をとりドレスに着替えて鏡の前に立つ。


「とても良くお似合いでございます。」


「ええ。ありがとう。王妃様はドレスのセンスは素晴らしいですわね。………。さあ、行きましょうか。」


「はい、かしこまりました。」


私とマリッサは王妃の部屋へと向かった。


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