表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役キャラ⁉︎なんの話?  作者: 黒黒
二章
28/42

学園初日!!

早朝、俺と母さんと父様で昨日届いた俺たち家族を描いてもらった記念画を見ていた。今日は父様が先に国へ帰る日だ。


「凄いですね。そっくりで驚きました。」


「ああ。確かに立派なもんだよな。」


父様も母さんも嬉しそうに眺めている。写真というものがない世界だからこその職業なんだろう。それにしても見事に描かれている。顔の輪郭、シワ、髪型、毛先の上がり方、服の細かな装飾品から服のシワまで繊細に描かれている。ただ…ただ時間はかかった。ずっと動かないのがあんなに苦痛だとは思わず俺は何度も指摘された。あれはシンドかった。


「父様。ちょっとよろしいですか?」


「ん?ああ。どうした?」


俺は父様を連れて用意してくれた俺の部屋へと入った。まだクーが寝てたが、起こさなければ問題無い。


「以前から気になってたんですが、ミリルお母様とは大丈夫なんですか?リアンのことも含めてですが。」


「ん?ああ。お前にまで言われるとはな。」


「やはり母さんからもありましたか。2日前の馬車の事を思いますと、父様も僕もどうやら女性に関して疎いと思われているみたいなので心配になりました。どう見ても父様は母さんが好きなようなので。」


父様も気まずそうな顔で俺をみている。


「そうだな。確かに今正直帰るのが憂鬱だ。しかしだな、蔑ろにはしていないぞ。リアンとは食事の時などで話はしてるしな。ミリルは正直どう接すればいいかわからん。ゼハルを思うとな…。もちろん最低限は話している。」


「父様。それは蔑ろにされてると思いますが…。」


父様も悩んでるのよくわかったがこのままなわけにもいかない。


「……そうかもしれんな。帰ったら話はする。レイチェルに言われたしな。1度本音で話してみるつもりだ。」


「それを聞いて安心しました。後、僕が国に帰った際には1度リアンと話したいです。一度もありませんから。」


「そうだったな。まあ、それはミリルがいけないのであってお前に否はない。帰った時にでも話してみよう。」


「よろしくお願いします。戻ればどちらにしろ学園で会うことになるでしょうから出来れば学園以外の場所で話がしたいと思っています。」


「ああ。善処しよう。」


「ミリル母様を責めないでくださいね。あの人にも思う事はあったかと思います。僕も許しは出来そうにありませんが、それでも家族だと思いたいのです。」


父様は俺を抱きしめた。いきなりは困るんだが…。


「お前って奴は…。私より大人だな。わかった。かっこ悪い父親にはなりたく無いからな。お前の気持ちを受け止めることにしよう。」


「何を言ってるんですか?父様はいつでも僕にとっては英雄であり目標にしてる憧れの人です。」


「………そうか。なら腹を決めんとな。んー。そろそろ時間か……。」


父様は離れながら俺の頭を撫でて笑いかけた。


「はい。僕はクーを起こしてから下におりますね。」


「ああ。わかった。気を使わせて悪いな。」


「いいえ。父様の息子ですから。当然です。」


父様は笑いながら先にリビングへと行った。俺たちも今日学園に戻る日だ。未だに寝てるクーの布団を剥ぎ取り、大声で話しかけた。


「おーきーろー!!!朝だぞーーーー!!!」


蹲りながらクーは寒がっている。


「もう少しだけ〜。頼む〜。」


「今日はもう学園に行くんだぞ!それに父様ももう出るから見送りすんだろ?」


「ん?………そうだったー。しゃあない。起きるかー、ふぁ〜〜あぁ〜ぁ。」


あくびしながら背伸びしてから起き上がり、周りを見渡す。


「朝だねー〜〜。」


「何言ってんだよ。寝ぼけてないで、ほら着替えて降りるぞ。もう父様出る時間だ。」


「そうかー。クルト…母さんみたいだなー〜。」


クーが着替え終えると直ぐに部屋を出る。が、すでに家の中には誰もいない。急いでクーを引っ張りながら外に出た。


「まったく。相変わらずクーは朝が弱いね!シャッキっとしな!!」


叔母さんが近づき、クーの背中を思いっきし平手で叩いた。


バンッ!!っと良い音がなる。


「いったー!!!」


「ほら、叔父さんが出ちまうよ。」


ちょうど荷物を入れ終わったところのようだ。


「父様。アメリアに会う機会があったら謝っといてください。あと、次回こちらに来る際は、何をすべきか、何をなさっているのか、僕にも情報を下さい。以前は父様との協力が為せていなかったと思います。次は失敗できません。」


「ああ。私もそう思っていたところだ。次いつになるかわからんが、それまでには方向性は決めるようにしとく。まだいい案はないんでな。アメリアには伝えておこう。」


「お願いします。」


そのあと、他の皆に挨拶を済ませ、父様が馬車に乗る前に再度呼ばれた。


「クルト。秘密情報だが、もしかしたらアメリアに会えるかもしれんぞ!他人には言うなよ。」


「え!?」


父様がニヤケ顔をしながら馬車に乗り込んだ。いやいやいや、それだけ?他にも情報が…。


そんな事を言う前に「ではまた!」と言って出てしまった。

呆然と馬車の後ろを眺めていた。


「クルト!そろそろ準備を終えないと遅れるわよ‼︎先にご飯食べちゃって!!クーもね。」


母さんが玄関先から俺たちらを呼んでいた。


「はーい。」


「あっああ。わかった。」



朝の準備を終えて、母さん用に残した馬車を使い俺とクーと母さんで学園へと向かった。…そして気づいた。


「母さん?その荷物は何?」


「え?これ?これは…私用の荷物よ。」


母さんが少し面白げな顔で俺をみている。よくよく考えれば、なぜ今母さんは馬車に乗ってるんだろう?サーファス学園はメイドが世話をする為の制度や仕組みはできていない。だから母さんが来ても何もできないし寝泊まりできるところもない。クーも不思議がっている。


「わかるかなー?」


…母さん。何、楽しんしゃってるんだろう?ニヤニヤ顔の母さん。


「まさか、臨時の先生として潜り込むつもり?」


適当に言ってみた。っというかこれしか可能性が考えれなかった。


「な!?」


母さんが驚いた顔の後、つまらなそうな顔で俺を見てくる。どうやら当たっちゃったみたいだ。


「んもー!!クルト!感が良すぎ!!せっかく驚かそうと思ったのに!!」


「へー、レイチェルさんが先生かー!何の教科なの?」


「武器への付与魔法とかの武器に使える魔法専門の先生よ。後は一応、魔検官としてもつくことになってるの。」


父様がいなくなってからなのか、完全に素な母さん。まあ良いんだけど…それでもクーが普通にしてるのがなんか違和感があった。


「へーそうなんだ。叔父さんの力って凄いね!!」


「そうねー。私もまさか、こんなカタチで学園に入るとは思ってなかったかな。まあ、旦那様には無理言って1年はこっちにいるからよろしくね。」

 

思っていたよりも長くて安心した。


「よろしく!!俺、レイチェルさんの授業受けたいなー!!もろ俺が勉強したい分野だし!!」


「確かにそうだな。でも母さん。うちのクラス見れるの?」


「それなんだけど無理なのよねー。自分の子供がいるクラスはみちゃいけないみたい。だからクーには自由時間とかで合う時間帯ならいいよ!」


「ありがとー!!お願いしまーす。軍隊にいた人に見てもらえるなんて恵まれてんなー!!」


「大袈裟よー?それよりもルイーヌ姉の方が上だからねー。隊長までなったんだから。」


「んー母さんが強いのはわかるんだけど、根性論ばっかできついんだよー!」


「んー。なんか想像できた。」


「でしょー?」


「2人ともそんな失礼な事は言わないの!ルイーヌ姉は本当にすごい人なんだから。」


「わかってはいるよ。母さん。でも人に教えるのも向き不向きがあるだけだと思うよ。」


「一応言っておくけど、外でこの手の話はダメよ。そうそう簡単にはいないかもしれないけど、ルイーヌ姉さんを大好きな後輩たちって結構いたから。」


「うん。わかったよ。」


「はーい。」


学園に着くと俺とクーは教室へ、母さんは職員室へと分かれた。因みに引っ越しは昨日で全て終わってるから今俺たちの持ち物は武器と袋だけだ。ただこの袋、やはり普通のでは無い。魔法陣が縫い付けで付いておりデカイ本棚一個分は本が入るそうだ。ただちゃんと魔力を流さないと使えないらしく、俺などの既にできる人しか使えないらしい。それに入れてる間は魔力の補給が必要で学生で日常的に使う人はいないようだ。


教室に入ると何人か既に来ていた。みないろいろな武器を持ってきているようで見せ合いっこが始まっていた。


「おっはよー!!!」


「おはよう。」


クーの元気な声の後にボソッと言って皆と挨拶を交わした。


「おはよう!クー、クルト!ほー、クーは弓かー。クルトのは……剣か?なんか形状が違う気がするが。」


開口一番ルイが近づいてきた。ルイは長い槍を持っていた。剣の部分が灰色以外に薄らと虹色が蠢いている様に見える。見たことがない。


「剣ではないよ。刀っていうんだ。突きや叩きつけるよりも切ることだけに特化した剣と言えばいいのかな。突きは出来るけど、通常の剣より劣るし、叩きつけるのはそもそも使えないんだよ。だから切るのが得意な武器だよ。」


俺は刀を抜きながら説明した。興味があったのか、グルダや他の皆も興味津々で聞いていた。


「へー、そんなもんがあるんだな。」


「因みにほら。紙を落とすと……切れたでしょ!」


俺は刀を上向きにして固定して、その上に紙を落として切って見せた。


「うぉースゲーなー!!!」


みな驚いてくれてちょっといい気分になる。っとそれよりも今はルイの武器だ。


「それよりも、ルイの武器見せて!!この剣の部分。なんでこんな色してんの!?」


俺は興味津々でルイに詰め寄る。


「おっ、おう。これは家の代々受け継いでる刃の作り方の特徴なんだ。だから教えられないんだけど…悪りぃ。」


「そっか。なら仕方ないよね。そっか武器も自分の所で作るんだね。ちょっと触らせて!!」


「ああ、いいぞ。」 


俺はルイから槍を借りると剣先に触れたり、叩いたりしてみた。材質は通常の刃より滑らかかな?反響音が凄い。軽いのかな?


「これって、硬化魔法とかって付与してあんの?」


「いや、ウチのはしなくても充分硬いんだ。」


「へー、なのにこの柔らかさ。切れ味も良さそうだね。」


「ああ、クルトの刀っだったか?あれほどじゃ無いが切れ味は良いぞ。それに叩きつけにも耐えるしな。」


「凄いな。ありがとう。」


俺はルイに返して他の人たちのも見させてもらった。

グルダは両剣で色合いからしても闇となんだろう?もう一つ属性に付与魔法に特化した剣だ。


「グルダ。これもう一つ属性は何?」


「ん?よくわかったな。それはまだ決めてないから入ってないぞ。これから決めて埋め込ませるんだ。」


「「「「んー?どいうこと?」」」」


最初からいたルールーとミーニャ、いつのまにかいたニーナ、リーリが不思議そうに聞いてきた。


「ああ、クルトが聞いてきたのは、この武器が付与魔法特化の武器だと気付いた上での質問なんだ。1つは装飾からもわかるように闇だ。そして片方は学びながらどの属性にするか決めるつもりなんだ。」


「なーるほど。」


そしてニーナはクロスボウ、ミーニャは腕の防具にクローが装着されている物、ルールーは杖、リーリは……ムチ?…似合いすぎる。初日のことがあり、いろいろ聞きたかったが我慢してしまった。



「おはようございまーす。皆さん座って下さーい。」


先生が入ってきたから各々席につく。


「改めて、おはようございます。ではまず今日の予定ですが、最初は教科書等の配給品を配ります。その後、学園の案内、因みに1年生が行く範囲しか案内はしませんので。そしてその後、すぐに魔検を受ける組と勉強、魔力制御の訓練をする組に分けます。魔検合格までは今日からしばらく組次第で授業は異なります。すぐに受ける組はしばらく座学はありません。基本実施訓練です。まあ検定前に確認の為に1日は座学はしますが。では最初の配布をします。」


先生は階段を登りながら端の生徒に渡して横に流していく。正直、魔法でパッと配ったりしないんだよなー。今更だが普段の生活でも料理や掃除、風呂、洗濯は使ってるが、物を運んだり、動かす時は使わない。

やばい気になってきた。


そんな事を考えてる間にどんどん本が来る。基礎魔法学、属性書、暦学(歴史)生活学?、魔法制御技術指南書(懐かしい。)行動心理学?、生体学?(生物学かな)魔法活用集、職業と魔法との関係、基礎建築学、魔法力学、法権学?(法律関係っぽい。)数学、読解学(国語だな)が配られてきた。それ以外に腕輪、ノートの束、運動用の服、運動靴、進路のアンケート用紙、一先ずはみな机に並べている。


「それではみなさん今から読み上げるので無いものがないか確認して下さい。」


先生が順に読んでいった。


「無い人はいませんね?…はい。それではみなさん、案内の前に学生証を出してください。そして腕輪の真ん中にあるクリスタルに触れさせてください。」


先生に言われた通りにする。すると学生証がクリスタルに飲み込まれ消えた。


「うぉっ!!」


これにはみな驚いた。


「はい次にナイフを配ります。そのクリスタルに一滴血を入れて下さい。この腕輪は皆さんが学園内で安全に学園生活をする上で欠かせない物です。これで学園の出入りの許可が自動に行いますし、出入り禁止の場所には入れないようにしてくれます。皆さんが学園の何処にいるかを知ることもできますし、過度の魔力を使った際にも歯止めをしてくれます。更に学園内であれば多少の傷は癒えます。重症でも応急処置を勝手にしてくれます。もちろんどんな状況でも耐えれますので肌身離さずにつけておいて下さい。それでは血を垂らしたら腕に触れて下さい。勝手にくっつきますので。」


言われた通りにすると腕輪はくっついた。これ取り方がそもそもわからないな。


「ではみなさん。ついてきて下さい。」


俺達は先生にいわれるまま後について行った。今いる棟には小等部の1年生から3年生のみいる。そしてだいたいの授業は教室で行う事を説明され、隣接してる室内と外に分かれている訓練所と訓練所内にある食堂を案内され、寮との位置関係を教えてもらい、図書館、自習室と案内された。小等部ではそんなもんらしい。こんなに広いのに…。


みなで教室に戻ると、先生に席にはつかないように言われた。


「それでは今から合格者の名前を読み上げます。呼ばれた人は右側の席に、後の人は左側に一度座って下さい。」


「ルイ。ミーニャ。ルールー。リーリ。クルト。サフ。イーク以上が右へ。後は左にお願いします。男女は別れて座って下さい。前が女子で後ろに男子でお願いします。後、グルダ君。ニーナさん2人は座学は平気だから、最初の魔力の引き出し方の訓練さえ大丈夫であれば右側へ移動して下さい。」


言われるまま席についた。


「はい。明日から合格までは今の席でお願いします。ただ本来は最初の席なので番号札はそのままで大丈夫です。では最初の席に戻って下さい。この後は荷物の整理をして先ほどの席に移って下さい。できた人から昼休みにしてもらって大丈夫です。右側の子達は運動服に着替えておいて下さい。後、武器はクリスタルに収納可能ですので使ってください。ただ学園内しか使えませんので覚えおいて下さい。では後は午後になります。」


みな一斉に動き始めた。なんだかんだ覚えることが多かった。腕輪を眺めながら荷物を全部袋に詰め込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ