世界1-3
授業が行われている中、僕はノートを
取っていた。人の話を聞くのは好きでは
ないので、自分で説明できる程度までは
復唱を心の中でやっている。
休み時間が始まるころ彼女から、
「一緒にお昼でもいかがですか?」と、
聞かれたので僕は愚問にも思えたが、言
わずに、
「いいですよ」と快く引き受けた。
彼女との接点は少ないというより共通
点があるのか気になったので、質問して
みた、
「休日は基本的に何やっているんですか
?」素朴な質問にも思えるが、これが僕
の限界だ。彼女は、
「ほとんど暇してますよ」と、案外暇な
んだと思った。別に嫌味で言ってるわけ
ではないが、きちんと答えてくれて嬉し
かった。すると、背中から何か訴えられ
ている気がした。-ここで、言わないと
後で後悔するよ。なぜだか急に言わなき
ゃと思い、こう告げた、
「今週の土曜日って空いてますか?」い
や、違うこうじゃない。僕は、もう一度
彼女に言った。
「今度、遊びにいこ!」