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歯車伯爵は笑わない  作者: アブラナ
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亜首と匣檻

亜首は洞穴に閉じ込められていた。

まるでイエスのように張り付けにされて鎖で雁字搦めにされている。

亜首「誰だ」

剥出しの敵意を来訪者に向ける。

トレンチコートを着た男は匣檻と名乗った。平仮名ではこおり、だ。

ネズミがチョロチョロ動き回る。それを見ながら汚ならしい場所だ。掃除をしてないからネズミが這いずり回るのだ、と匣檻は静かに怒る。

亜首「質問に答えな、クソガキ、貴様はなんだ」

匣檻「名前は匣檻、神経質でな、イライラするんだ。ネズミや虫や兎に角ダメなのさ。汚いものが」


亜首は凄まじい力で鎖を引きちぎる。あまりにも乱暴狼藉を働いたゆえか。どこからか血を流していた。

匣檻「さすがは悪魔だな、人間離れしている」

亜首「人間の血の臭いがするなあ、何ゆえに・・・貴様、人をあやめたろう」

ああ、ばれてしまったか。

仕方がない、ならば見せるしかあるまいよ。

匣檻「悪魔がするような殺しかたをした。ああ、そうさ、私は産まれたのはまるで匣のような館だった。部屋は匣、ふろ場は匣、トイレは匣、すべてが匣なんだ、私は匣を愛し匣のために死ぬ・・・」


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