表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

ぐろ[方言でしゃべろまい!]③

さあ皆様、今日も方言でしゃべろまい!

三河地区で最初に三河弁教育が施される場所は、市内の保育園です。



※※※※※



保育園から近くの畑に、イチゴ狩りに行ったのが、保育園に入って最初のお出かけでした。


私は食べ物の記憶に関してはとても良く、自信があります!


初めて食べた美味しい味が、くれた人とセットで、脳の[最重要ホルダー]に入っています。


他の記憶は忘れても聞けば済むのですが、これは代わりが効かないので、最重要です!


イチゴ狩りの前に、イチゴを持ち帰る容器を工作しました。


牛乳パック持参で保育園に行きました。


『大きな容器を作り、沢山のイチゴをとる!』

1リットルの牛乳パックを持ち、いつもより意欲的に保育園に行ったのです。


工作の時に、500ミリリットルの牛乳パックを持ってきたり、浅く切ってしまう他の園児を横目に、ひたすら[大容量]を追求し工作しました。


パック口の接着部分さえ切らない徹底さ!


イチゴを傷付けたり、容量を減らさない為に持ち手は外付けです!


幼い三河みかん渾身の力作でした。


早々に仕上げて得意げに作品を見ていたら、悲劇が!


保母のおばちゃんがやって来て

『あら、イチゴ潰れちゃうわよ!?』

と、真ん中で切ってしまいました!


余りの衝撃に言葉を失いました。


『こうして…、ここくっつけておいてね!』


真ん中で切られた牛乳パックをもう一方に押し込みました。


重なった部分の上下を示して、くっつける指示をして立ち去りました。


沢山入れる予定が半減です!


衝撃が収まったら、必死に引っ張りだして、700ミリリットル位で微調整してくっつけました。


めちゃくちゃ悔しかった事を、ここに明記しておきます。




そんな容器を持ってイチゴ狩りに行きました。


町内で保育園から5分も歩かない畑に向かいました。


『車が来ると危ないからね~!皆、ぐろ!もっと、ぐろ寄って!』


保母のおばちゃん達は、私達園児に指示します。




[ぐろ]は(すみ)(はし)の事です。


園児にナチュラルな三河弁で『車が来ると危ないからね~!皆、隅に!もっと道の端に寄って!』

と指示してます。


保育園の保母さんは、母と祖母の中間位。40~50歳代の正しくおばちゃんだった事も明記しておきます。


町内に住むの三河のおばちゃん保母さん達により、この園児達も自然に三河弁を学習してから、小学校へと巣立って行きました。


親が三河弁を扱えなくても、ネイティブスピーカーとの自然な会話を幼少期の2~3年で詰め込む。


幼い頃からの英才教育に支えられ、三河弁は語り継がれて来たのです。


最近は三河地区以外の出身者が増え、初等英才教育の場が失われつつあります。


それが少し残念でもあります。


昔話を訛り言葉で話す事は、[古い体験の記憶]と[方言]と2つの文化を伝えて行く豊かな活動だと思います。


皆さんも家族や親類等の年上世代から昔話を聞いたら、若い世代に話してみて下さい。


友人とお互いの親戚昔話をするのもいいですね。


三河地区の友人以外にも、九州や山陰出身の友人がいて、違いと共通項を探りながら話す事がありますが、楽しいです。


夕食をゆっくり食べながら、親睦も深まります。




私は幸運な事に、明治生まれや大正生まれの老人達とよく会話していたので、三河弁が溢れる生活環境でした。


菓子につられて、曾祖母や祖父母、その友人や親類の老人達と時代劇を見て、戦争体験や、地域の昔話、愚痴や噂話を聞いてました。


楽しい話ばかりじゃないですが、本音で自然な会話でした。




※※※※※




[たも]魚等をすくう網


[ほせ]竹串や細い棒


明治、大正、昭和初期の生まれは使ってましたが、若い世代は余り使わないです。


子供の頃、老人達との会話では使ってましたが、保育園や小学校で通じない事が多くなり、使わなくなりました。



川に小魚を捕まえに行く時は[たも]とバケツを持って行きました。


畑仕事をしてる祖父などが、車庫の[ほせ]持って来い~と子供にお使いの指示が来ます。


焼き鳥食べてる時にも、[ほせ]で口つくなよ~と。






お読み下さり、ありがとうございます!


※※※※※


今回は方言以外にも大事な話がありました。


①イチゴが減って悔しい

②保母さんは[おばちゃん]

お姉さんの保母さんは、都市伝説なんじゃないかな!?

私の通った保育園には1人もいなかったです。

貴重な目撃情報があれば、感想までどうぞ。



イチゴは余りに悔しく、○○年経ってもリアルに覚えています。

その為に、方言よりイチゴが減った悔しさに、エッセイの方向がかなり向いてしまったけど、皆様にも伝わったのならば、後悔はないです。

この記憶領域が別利用できていたら…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ