ケッタ或いはケッタマシーン[方言でしゃべろまい!]②
さあ皆様、今回も方言の話をしよまい!
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今回のテーマから、少し離れてて本文では書かなかったんですが、前書きスペースを利用して。
小学生の思い出を。
市立小学校なんですが、制服はありませんでした。
体操服は学校指定がありました。
当時の小学校の子供達は、体操服の上に私服を来て通ってました。
市内の別の小学校でも、このような着こなしはなくて、視察や転勤して来た先生方から、『体操服が制服なんですか!?』って、驚かれた記憶があります。
体操服を持って行くのと、体育の前に着替えるのが面倒くさい…代々受け継がれた、母校の伝統の一つですよ!?
小学校では掃除の時間、クラシックの名曲[白鳥の湖]がかけられていました。
今もあの曲が流れている間は、掃除しなきゃ!とそわそわします。
[ケッタ]或いは[ケッタマシーン]
三河人以外で、この言葉を知っている方は、恐らく少数でしょう。
言語学で方言に関わりがあるとか、身近な三河人がポロリと喋ったか…
若者にとって、ケッタは大切な足。
ある程度、大人になるとノスタルジックな思い出の乗り物。
『俺の家、駅からケッタで30分!』
『めちゃ遠いじゃん。俺、5分』
「俺の家、自転車で30分!」
「とても遠いね。俺、5分」
の意味合いです。
[ケッタ][ケッタマシーン]は自転車の事です。
もちろん[チャリ][チャリンコ]も三河地区で通用する言葉です。
安心して、三河に来て下さいね。
三河でも、[チャリ][チャリンコ]言う人も多いですよ。
[ママチャリ]は、三河人もママチャリ言いますよ!?
[ママケッタ][ママケッタマシーン]と言う三河人はいないと思います。
三河や愛知県は、車社会です。
また他の地方も同様でしょうが、都市部(名古屋とか、岡崎、豊田など)や駅周辺は公共交通機関が発達してますが、地方部で駅から離れるとバス路線が少ない、時間がかなりひらく…そんなエリアも多いです。
大人になったら車ですが、学生時代の足はケッタです。
学生の愛車です。
私が子供の頃、三河のローカルルールで、小学生は3年生までは町内のみOK。
4年生で土曜日の午後、地元の警察官立ち会いで自転車交通安全教室を各小学校の校庭で実施。その後は小学校学区内のケッタOK。
中学生も中学校の学区内のみケッタOK。
子供の安全とトラブル防止が理由だと思います。
エリア外を子供が1人でケッタに乗るのが禁止されてました。
エリア外にケッタで行く時は、保護者同伴で!(って事になってました)
また、中学生になると学校が遠い一部の生徒が、ケッタ通学になります。
通学指定の服装が、制服(セーラー服)の上。
下はジャージのズボン。
靴は白いスニーカー。
ケッタの前かご使用禁止。
リュックを背負うの禁止。
学生カバンも補助リュックも、後ろの荷台に紐でくくり付ける事。
この様な恥ずかしい格好で中学生はケッタ通学してました。
小学生の頃は危険でもなく、禁止されていないので、スカートで乗っていました。
中学生は危険な行為として校則で禁止されてました。
三河ミステリー!
ジャージのズボン着用指定なら、上もジャージでいいと思うんですが、上下ジャージ着用禁止の、三河ミステリー!
セーラー服のスカートは、式典の時位しか着用しなくて、卒業の頃、上は古着、スカートは新品同様…
スカート丈は膝下20センチ。この半端丈が三河テイスト!
いろんな意味で切ない三河の女子中学生の卒業の姿です。
毎日の掃除の時も、ジャージの下、セーラー服の上ってのが、学校指定の悲しい服装でした。
だから、徒歩通学で上下セーラー服を着てても、女子中学生は全員この姿になるのです…
男子中学生は服装による辱しめは受けませんが、当時は全員丸坊主でした…
多分お互いに、相手よりマシだと慰め合う格好なんだと思います…。
これ以上は切ないので、高校生に移ります。
高校生になると市内外に皆ケッタで出かけます。
恐らく、多くの三河人が人生で一番ケッタに乗るのは、高校生の頃だと思います。
ケッタが大活躍します。
駅から遠い自宅→最寄り駅→駅から遠い高校。
このような場合、バス路線があっても1時間に1本。
自宅からバス、電車、高校までバスを利用するよりも、10キロ以上でもケッタ直行のが早く、安く到着できます。
隣の市まで、1時間位のケッタ通学は結構いますね。
市を2つ3つ越えて通学の場合は、ケッタマシーンを2台乗り換える方法を取ってる学生が多いですね。
自宅に1台と、学校最寄り駅の駐輪場にもう1台です。
間は電車を使います。
高校生の時に市内の端から端、友達の家にケッタマシーンで遊びに行った事があります。
2時間弱かかりました。
市内ですよ!?
バスだと駅で乗り換えるので、待ち時間を入れるとさらにかかるのです。
(当時の見積りで3時間近く。また、往復のバス代で1500円位。
市内の移動ですが…)
夏休みのある日、友達に会うために。
食べる事と遊ぶ事には全力投球が三河みかんの長所のひとつです。
フラフラしながら、ケッタマシーンをかっ飛ばします。
青春の乗り物ケッタマシーンで、三河の学生はどこまでも行くのです。
高校卒業前後で自動車運転免許を取ると、あんなに活躍したケッタマシーンと別れる人が多いです。
私も就職してからは、ケッタに乗ってません。
ドア⇔ドアの移動に慣れると、なかなか戻れなくなってしまうんです。
お読み下さり、ありがとうございます!
※湖西の方言について※
分かる方がおられましたら、感想までお願いします!
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ケッタとケッタマシーンはどちらもさほど意識せずに使ってましたが、皆様は意識して使い分けてましたか?
私は、手短に話したい時にケッタが多く。
ケッタマシーンは格好良い話し方なイメージが。
何せマシーン!ですからね!?
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高校生・大学生になると三河男子が長距離ケッタ旅によく行きます。
何か、無性に彼らを駆り立てるようです。
半日で三ヶ根山。
日帰りで、静岡県、長野県…ってのも聞いた事があります。
片道だけど、和歌山県までも聞いた事があります。
短期決戦型で「限られた時間で何処まで行けるかやってみた」と、こぞって言ってました。
ある日そんなDNAが目覚めるんでしょうか!?
謎です。
節約ケッタ旅の話も、時々聞きますね。
私?
しませんよ。
20歳の時に市内でケッタ乗ってて、プチ迷子になる位なんで…