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第5話 魔術道具と師匠

旅をする... と言っても今のリューナの服じゃ

まともに旅が出来そうじゃない。 泥だらけに穴だらけ... 一緒に居る俺が変に見られるのも困る。


王国内で宿が使えたら、今日は泊まってたが

俺が王国を荒らしたせいで宿屋なんて多分空いてないだろう。

風呂はまぁ... 俺が前身体を洗った川に行くとして、服ぐらいは王国で調達してやるか。


とりあえず、この禁書には封印の魔術をっと。

俺は昔見た事がある魔術陣を空に描き、禁書に魔術陣を付けた。

禁書は少し、俺の魔術に抵抗したが光を失い俺以外が開けなくなる様になった。

俺は荷物入れにしてるバックと禁書をリューナに渡した。


「ちょっとの間ここで待っててくれるか?

買ってくるものがあるからさ」


「はい!! ま、待ちます!!」


リューナは禁書を持ったせいか、何のせいか分からないがソワソワしていた。


「その本みたいなやつ、開けれないと思うけど開けちゃダメだからな?

 何かあったら、 俺のバックに付いてる鈴を鳴らしてくれ。 すぐ駆けつけるからな」


「分かりました!!」


リューナは勢いよく返事をして、近くにあった石へと座った。


俺は俺で、王国へと戻り混乱の中営業してる服屋へと行きリューナが使うであろう服を店に居た爺ちゃんに聞いて、金貨が2枚ぐらい消えた。


俺はリューナの服が入った袋を持って、王国を静かに去ろうとしていた。

だが、その時俺の耳に鈴の音が聞こえてきた。

俺は、自分に月堕をかけて重力を軽くしリューナの元へと飛んで帰った。


バックに付いた鈴を持ったリューナは額から汗を流して焦っていた。

その持っている鈴が震えて、さらにその鈴から女性の声が聞こえる。


「あのね〜! 今何時だと思ってるわけ? 私、寝ようとしてたんだけど?

 ちょっと何か喋りなさいよ!! 何? 何かまずい状況なの? 見に行った方が良いの?」


この声は... 俺の師匠だ。


この鈴は師匠が連絡の為に使ってくれた魔術道具で、この鈴にリンクされてる俺と師匠にはこの鈴で、どれだけ離れてようが会話も出来るし、鈴から様子を確認する事できる。


リューナは、帰ってきた俺を見て困った表情をしながら、鈴を持っていた。


説明しなかった俺が悪いとして、多分リューナは興味本位で鳴らしたんだろうな。

周りに危害を加えてきそうな魔物の反応はないし、人も居ない。

とりあえず今は、師匠を落ち着かせるか。


俺はリューナの元へと近寄り、持っていた袋と鈴を交換した。 その時、リューナは俺にこう言ってきた。


「気になって... 鳴らしちゃったら.. 震えて... 声が聞こえてきて..」


リューナも年頃の女の子だ。 気になるものがあったら鳴らしてみたくもなるだろう。

ただ... 先に反応したのが、師匠だったのがまずかったな。


「この鈴の事をちゃんと教えなかった俺が悪かった。 リューナの事もついでに紹介するから、

とりあえずその袋持って俺に着いてきてくれ」


俺はそう言って、鈴をバックに付けて師匠と話し始めた。


「あのね! 今何時だと!!」


「師匠、師匠落ち着いて。 ちょっと話させてください」


「ルインから掛けてきたんでしょ? なのにずっと無言で... 嫌がらせ?」


「師匠に前、アゼル王国に行くって話したじゃないですか。

そこで目的の禁書を見つけて、奪還に成功したんですよ」


俺がそう言うと、師匠は怒っていた声から一変して少し優しさと嬉しさが声から漏れ出していた。


「ほうほう... それで?  見つけたって報告の為に掛けてきたのかい?」


「本題はそこからで、次の禁書に向かう為に王国を出たらある1人の少女が居たんです。

師匠に分かりやすく例えるなら、昔の俺みたいなもんだと思ってください。

その子がどうも訳アリみたいな感じなので、一旦俺の旅に同行させる事にしたんです。

次の禁書がこの子に使えそうなんでね」


「なるほどなるほど... その少女ってのは今もルインの後ろに居るのかい?」


「ええもちろん」


俺がそう返すと、師匠は急に老けた声を出し始めてリューナに話し始めた。


「お前かぁ... 私を呼んだのは...!!」


鈴から少し魔力が漏れ出していた。 師匠が大好きなちょっかいの始まりだ。


リューナはリューナで急に話しかけられたのに驚いたのかあたふたしていた。


俺は鈴をまた手に持ち、鈴を見てこう言った。


「今から威厳を保とうとしても無理ですよ。

とりあえず、禁書を見つけたのと新しく旅の仲間が増えたって事を伝えたかったんです。

そのきっかけになったのが、リューナってだけですよ」


師匠はまた声を戻して、いつもとは違う落ち着いた声をしていた。


「ルインの旅がどれほど危険で、終末がどうなるかも分からないって事を忘れてはないだろうね?」


「その時には、俺も俺で責任持ってどうにかしますよ。 この身体ならなんとか出来ると思いますし」


「じゃあルイン、今ここで約束だ。【死の禁書】以外の、全てを集めたら私のとこに来てくれ。 いいね?」


「分かりました。 そん時には茶菓子とか持ってきます」


「助かるよ... ふぅぁ.. じゃあ私は寝るよ。 研究のし過ぎて疲れたんだ」


鈴は紫色の輝きを消して、元の状態へと戻っていった。


俺はまたその鈴をバックに付けて、前俺が水浴びをした川へと向かって行った。


リューナはずっと俺のバックに付いている鈴を見ていた。

後でちゃんと教えないとな...





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