00_プロローグ
最後は二つの世界を行き来します。
1984年:ジョージ・オーウェル
核戦争後、主要三大国が牛耳るようになった世界。
その一つであるオセアニアでは一党独裁体制が敷かれ、家庭に備え付けられたテレスクリーン(監視機能付きテレビのようなもの)や積極的に推奨される密告などで離反の芽は早期に摘まれていた。
更に、極端に簡略化された新言語「ニュースピーク」の浸透により、複雑な思考や議論の力を奪われた市民は政府のプロパガンダ通り、敵への憎悪と党への忠誠を示すために心血を注ぐ。
そんな世界の模範市民の一人だった主人公だが、ある女性との出会いにより彼の人生は暗転してしまうのだった。
カルメン:プロスペル・メリメ
真面目な兵士ホセは、自由に生きるジプシー、カルメンに恋をします。
そのことでホセの人生は大きく狂い始めました。
二人は結ばれますが、気の代わりが早いカルメンはすぐにホセを捨ててしまいます。
しかし、ホセは未練を断ち切れません。
失恋し嫉妬に狂ったホセが、カルメンを殺してしまう
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古めかしい調度に囲まれた薄暗い部屋
「門が揺らいでおるな。」
「どうやら二つの世界に繋がるようじゃの。」
秩序と混沌、息苦しい秩序に管理された世界と自由にこころのままに生きたが故の破滅
「そう遠くない内に最後の試練が始まるであろう。」
「この度は無事最後までいきそうじゃの。」
「最後の試練か。何年振りであろうな。」
「ここまでたどり着いたものは数名。前回は500年程前であったかの。」
水盤にはディジーのみが映っている。
「あの娘はどちらを選ぶのか?はたまた別の道を行くのか。」
「我らは見守るのみ」
知識を望むものには世界を、
力を望むものには神の力を、
定まらぬものには秩序を示さん。
秩序と混沌の行き着く先
どちらに偏り過ぎれば待つのは破滅
ディジーの進む未来は何処。
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「そうか。おめでとう。」
数寄屋作りの縁側で男が携帯電話で会話をしている。
「何、幸い既に解読済みの病だっただけだ。
素材さえ手に入れば何とかなる。」
暫く言葉を交わしていたが電話の向こうから聞かされた内容に渋い表情を浮かべた。
「あの子は暫くそちらから離す。本人も承知している。」
少したって電話を切った男は呟いた。
「予兆が出てから門が開くまで最短で1月か。手を打っておくか」
閲覧、有難うございます。
500年前は丁度ルネッサンスの頃です。




