その後のテトラ
ディジー達が元の世界に戻ってから3年程経過した頃、やっとテトラは目覚めた。
「良かった。やっと起きた。」
嬉しそうにテトラに抱きつくマヤ。
「お帰り、テトラ。」
泉の精は優しく微笑む。
「ただいま戻りました。」
テトラはそう言って周囲を見回す。
「あの、私が戻るのを手伝ってくれた方々がいたと思うのですが?」
きょときょと首を振るテトラにマヤは言う。
「あの人達は帰ったよ。テトラによろしく伝えてくれって。」
「そんな!お礼を言いたかったのに。」
「そうは言うな。あの者達の大切な者達があちらにおる。
そもそもこちらに来たのもあの者の身内を助ける薬の材料が欲しかったからだしの。」
「薬の材料?エリクサーではなく?」
「そうじゃ。そなたを助けてくれた礼じゃ。望むなら試練をこなせば与えようと思っていたのだがな。」
「そうですか。何を欲しがったのです?エリクサーを作る素材はこの森のものだけでは足りない筈ですが。」
「ああ、ユニコーンの角に、妖精の鱗粉、月夜草の蜜の3つだな。」
エリクサーの材料とは微妙に異なるラインナップである。
「それ以外にも色々薬草とか持って帰ったよ。」
とマヤが補足する。
「あと、暴れ猪も退治してくれた。」
「うむ。受けた恩に比べて礼だ足りないと思ったのだがあの者達にとっては十分だったらしい。」
その言葉にマヤとテトラが首を傾げる。
「主様?何か考えがあるの?」
「ああ、異国より来たりし娘の方はともかく後の二人の住むところでは持ち帰った種や苗はまともに育つまい。」
「ディジーの方は育つんだ。」
「ここと同じにはならぬだろうがそれなりのものが育つだろうな。」
「良かった。」
「そこでだ。後の二人の方の周りに妾の知り合いがおる。
あ奴らに力を貸してやろうと思う。」
「主様、出来るのですか?」
「ああ、テトラ、お前の宿っていた石碑はあの二人の持ち物となっておる。
あれをあちらに送ろう。」
「えっ?あのそれを使えば私達も向こうに行けるのですが?」
「ああ。その石碑の近くであれば行けるだろう。」
やったと手を取り喜ぶマヤとテトラ。
それから暫くしてランカスターの城近くの泉に傍に古びた石碑が現れた。
それをディジー達が知るのはもう少し先の話である。
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