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世界一可愛いvTuberになった物語  作者: 水華 桜
第1章 個人vTuber編
6/31

5話

2回目配信の振り替えをしようと動画サイトを開いたところ、、、。

登録者「1」が表示されている。

確認すると昨日コメントをくれた視聴者であった。

初めての視聴者、初めてのコメント、初めての登録者。

いくつもの初めてが重なり、思ったことは嬉しい、、、そして楽しいであった。


2日間配信時間をアルバイトなどすれば、お金は手に入るであろう。

でもお金は手に入らずとも、それ以上の満足感、そして幸福。

私はvTuberに向いていると確信した。



企業に所属しているvTuberの多くは、企業様からの案件や歌のレッスンなどがあるという。

しかし登録者1名の無所属vTuberに取って、昼間は暇である。

部屋の掃除、買い出しなどしても、時間が余る。

サムネイルを作るのが大変と良く聞くが、専門学校に通いデザインの仕事をしていた私からすれば

時間を労せず作ることができる。


そのため、昼間は自分の配信の振り替えり、他のvTuberで流行っているゲームの調査などに時間を使う。

今日の配信も19時からであり、ゲームは昨日に続きアプリカードゲームである。

ストーリー1をクリアしたところなので、石が6300あり、このあとは対戦するためのデッキを組む必要がある。


デッキを組むため、私はゲームを起動し、パソコンでイラストを眺める。

小学生の頃は、魔法使いの格好をした美少女のイラストに一目惚れしてハマっていたが、

昨今のブームなのか可愛い女の子のイラストを使用したカードが何枚もあった。

戦士、魔法使い、お花、人魚、多種多様である。

どのイラストも素敵だなと思いつつ、せっかくなら視聴者さんに聞いてから決めようかなという気持ちになった。

今日も昨日と同じく視聴者さんがいることを信じて19時を待つ。





19時になり配信開始ボタンを押す。

世間ではvTuberは決まった挨拶や、視聴者さんを決まった呼び名で呼ぶのが一般的である。

私も考えてみようかなと思いつつ、挨拶をする。


『新人vTuberの水華 桜(ミズハナサクラ)です。今日も昨日に続きアプリカードゲーム配信をしていこうと思います!』

一呼吸入れて、視聴者さんの数を見たところ、私は目を疑った。

視聴者16人。


昨日の方以外に15人も居た。

ピロンっ。

チャットが流れる。

[昨日はストーリー1クリアお疲れ様です。今日のガチャ&デッキ作成楽しみにしています!]

[今日はガチャ引くと聞いてきました。なんでも聞いてください]

[デッキは何作るか決まっているんですか?]


一機に3つもチャットが流れる。

1つ目は昨日の視聴者さんであり、残り2つは初めての方であった。

昨日と今日で何の違いがあるのかと困惑していると、また1つチャットが流れた。


[デッキは構築済みをベースに組むと石節約できますよ。]

4つ目のチャットを見て、1つ思い当たる節が出てきた。

昼間投稿したSNSの内容である。

その内容はアプリカードゲームのガチャを引いてデッキを組むから視聴者さん手伝って!というもの。


なるほど、流石世界的大人気カードゲーム。

こんな新人vTuberの配信であっても見に来てくれるのか。

確証した分けではないが、それ以外に思い当たることもないので来たチャットに反応していく。

『○○さん、昨日はストーリークリア見てくださり、ありがとうございます!

他の皆様もアプリカードゲームが詳しいんですかね?

デッキ候補はいくつかあるんですが、何を組むかは決めていなくて、今日は相談したいなぁと思っていたんです。』


[任せて何でも聞いて!]

[まずはセット商品買うのがオススメ!確定で必要なカード1枚手に入るから!]

[石は表示されている6300個がマックスですか?対戦すればミッションでもう1000個ぐらい手に入りますよ]

再びチャットが流れる。

16人、人気なvTuberからすれば、それは大した数字ではないだろう。

でも私にとっては、反応があるだけで何よりも嬉しく、楽しく配信出来ると思った。


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