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魔導学生キュリアの日記  作者: 風雅雪夜
2年生
26/30

1/8&1/20_その1

お待たせしました。本日から月2回の更新を再開していきます。よろしくお願いします。


前回までのあらすじを少し。

世界的にも稀有な無属性という属性魔法を扱える少女キュリアは魔法学校に通う2年生。避けられていたり遠巻きにされていたりした彼女へ声をかけてきた上級生ハルトとの出会いで学校生活は一変する。理解ある教師、頼れる上級生の先輩達との楽しいスクールライフを送りながら魔法や理論を学んでいく。

そんな彼女に危機が迫っている未来を見たベレジュナーヤ先生は最上級生のハルトとの模擬戦で力を周りに示すことを提案する。吉と出るか凶と出るか。キュリアの怒涛の新年が幕を開ける。

1/8


 新年早々、ハルトに会ったその時に宣戦布告とも取れる模擬戦の申込みをした。ただ事ではない空気を察したみたいで、驚きつつも了承が得られた。ハルトとしては、了承するしかなかったのかもしれない。

 そんな私達仲良しグループ内で、よく校内で見られる微笑ましい兄と妹のような二人の、模擬戦開催の知らせは風のように学校を駆け巡り、あちこちで噂話が聞こえた。

 今日からはハルトとは学校内で会わないように、徹底的に別行動を取る。戦いはもう始まっているんだから。






1/20


 放課後。

 いよいよ今日はハルトとの模擬戦の日。

 ずっと会っていなかったからか、ハルトはストレスが溜まっていて、色々とこじらせてるらしい(ベルメール先輩によると)。でも、仕方ないじゃない。馴れ合っていると八百長を疑われるから一時的に離れただけなんだけど……。いや、こっちはストレス作戦で事前に潰そうだなんて思ってないのよ? そう見えるだけで。

 でも、先輩達を通じて表立たないようこっそりと手紙で私の考えやこの模擬戦の狙い、正々堂々と戦おうという激励のメッセージは送っていたわ。お陰で辛うじてメンタルは保てたみたい(ベルメール先輩によると)。


 他の先輩達とも、いつもより一緒にいる時間を短くした。私はキリコ先輩とマティアス先輩の下級生組とほとんど一緒にいた。昼食を摂るのも、合同の授業で行動をするのも。二人は大勢の前で敵対姿勢を取った私を心配した優しい先輩を演じてくれている。

 ギルドの依頼時にチームを組んでいるアンリ先輩は中立姿勢で静観する構えを見せている(という体で動いている)。そのアンリ先輩にハルトに渡したい手紙を預けると、ベルメール先輩がいつの間にかこっそりと、私とハルトの手紙を交換してお互いのメッセンジャーとして動いてくれる。

 ベルメール先輩、そんな不可思議現象を誰も気づかないうちにそれをやってのけるなんて……。最近、あの派手な先輩の姿が見えないと思ったら、一般の地味な生徒に擬態してたらしいのよね。流石、諜報貴族。恐ろしい子。


 そんな風に二人の人間を介して交換されて、私の元へ届いたハルトからの手紙。そこには私の考えに理解してることとか、お金は足りているかとか、勉強でわからないところはないかとか、色々と気にしていることが伺えた。……こ、こじらせている。

 心配させているのは、ちょっと申し訳ないと思ってるわ。


 けれど、それも今日で終わり。今日、私達は正々堂々と模擬戦で戦う。私の絡まれデイズを終わらせたら、私も今よりも嫌な思いをしないで校内を動けるようになる。それに、先生の予知で言ってた敵が出るなら、ここで格の違いって奴を見せておかないとね。変な気を起こさせないように、敵わないって教えといてあげないと。

 うん。私、優しいね。親切ね。






 さて、模擬戦を行う修練場には、わたしたちの戦いを見ようと多くの生徒が集まっていた。教員の先生も何人かいるわね。

 お、校長先生発見。無属性の魔法を見たいのかしら?



「キュリア」



 後ろから声をかけられる。私の一番の味方であり、万が一の際、被害が大きくならないように周りの生徒達を守る要員、兼ストッパーとして控えているベレジュナーヤ先生だ。

 私達のためにお疲れさまです。



「お前が勝つ方に20万賭けた。お前の力、無属性の力を見せつけて堂々と勝ってこい」

「っ! はいっ!!」



 誰と賭けたのよ、先生!? あと大金すぎよ! 教師が賭け事しちゃだめでしょ!?

 でも、それだけ私の勝利を信じているってことでしょ? 気合入った。


 耳を済ませるとあちこちで賭けの声が聞こえる。私の実力を知ってて正当に評価してる生徒が思ったよりもいるみたい。その子達はどちらかというとほぼ下級生組ね。私に賭けている声がする。なんだか嬉しいわね。

 逆に、ハルトに賭けているのは、私が嫌いな人達ね。でも、最上級生という経験と、魔力の高い貴族であり、辺境伯の秘蔵っ子というステータスの高さという点で賭けている冷静な先輩たちの声も聞こえるわ。

 ミケーレ先輩は、経験の差か、無属性というトリッキーさか、で勝敗予想は迷っていたって聞いたな。賭けはしないけど予想ができない戦いだから、同じクラスの友達と勉強目的で見るって言ってたし。両方を知っている先輩達は迷う人が多いみたいね。

 最終的な割合は、私3、ハルト6、迷って賭けてないが1、といったところね。ハルトが優勢ね。

 まぁ、ひっくり返してやるけど?



「キュリア! 僕は本当に全力で行くからね! ほんっっっとうに! 手加減しないからね! 優しくしないからね!」

「いいわ。私も最高学年と戦える機会なんて早々ないから、手加減もしないし全力よ。覚悟してなさい!」



 実際、私もハルトの実力を見てみたかったから今日は、全力で楽しむつもり。滅多にこんな機会なんてないからね。



「両者、位置について」



 ベレジュナーヤ先生の開始の合図を構えて待つ。さて、何が出てくるのかしら。まずは様子見ね。



「…………始め!」

久しぶりの方も初めての方も読んでいただきありがとうございました。


半年ぶりですが、徐々に投稿する際の操作を思い出しながらやっていきたいと思います。毎月第2・4土曜日の0時から最新話を公開するのでよろしくお願いします。




ベレジュナーヤ先生の登場は第4話後半から。

https://ncode.syosetu.com/n9578hr/4/


愉快な先輩達の紹介はこちら。

https://ncode.syosetu.com/n9578hr/12/

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