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魔導学生キュリアの日記  作者: 風雅雪夜
2年生
22/30

11/2

運命の結果発表。(今回、短いです)




 空気が、……重い。


 ペラッ、ペラッ、と紙の音。

 今日で自分の今後の方針が決まる。このたった数枚の紙に書かれたことだけで。それはもう、今後がかかっているんだから緊張しちゃうわ。多分、今、どんな魔法を使うよりも緊張していると思う。初めて生物の転移をしたときくらい緊張している気がする。



「……ぅぅん……」



 ベレジュナーヤ先生が声を漏らす。理由は中間考査の魔法実技の結果を見て悩んでいるからだ。



「……どう、ですか?」



 ギルドの依頼で魔法はとても鍛えられたから悪い結果ではないはずなのだけど。この様子だと、なにか問題があるみたいな……。何が問題なのかしら。



「……文句のつけようが無いなぁ、実技は」



 一瞬喜んだけど、実技は、というワードに感情が舞い上がるのを抑える。ステイよ、ステイ。

 これは、アレね。筆記がダメとかってやつね、きっと。これでも今回、転移魔法を教えてもらうために結構筆記を頑張ったのよ?



「以前のテストより点を上げたな。文字もキレイになった」



 おっ、これは確実に褒め言葉! そうよね、そうよね?

 去年はまだ文字の読み書きが上手くなくて点を落として単位の取れなかった魔法理論も二回目となれば点も上がるってものよ。



「魔法理論は二回目だから後は字をきれいに書ければ点数が取れるレベルだったものな。今年はいい点数だし、ちゃんと理論も理解している。あとはそうだな……。特に地理はほぼ回答が埋まっている。薬草学も。何かあったか?」

「ギルドの薬草採取依頼を先輩方と一緒に。お陰で実践的な知識も身につきました」

「アンリ、マティアス兄弟か。あの二人は薬草学及び魔法薬学は1位2位を独占しているものな」

「それは知らない情報だわ」



 そりゃあ、その二人に薬草について教われば点数も上がるわね。兄弟でワンツーフィニッシュってだけで、実家の薬草農園の評価とか上がらないのかしら。



「今年は一年目に取れなかった教科は確実に取ろうとしている。しかし、二年時に取れる教科の単位の勉強も怠っていない。一般教養科目にやや難はあるが及第点だ」



 数学と文学はどうも思うように伸びてくれない。

 だって、文学に触れる機会も人との関わりも久しくなかった私がここ2年くらいで急にたくさん触れるようになったんだもの。いろいろ感情が追いつかないのよ。けれど、賢者を目指すなら文学は必要。説明とか指導の時には必要になるからもう少し理解を深めておきたいわね。

 え、数学? ……あー、数学はねぇ〜……アレはねぇ……。四則演算と二次方程式と分数と割合、組み合わせ、それと図形だけでいいんじゃないかしら? 兄弟は一緒に出なさいよ。別々に出るな、追うな。それからこれが一番意味がわからないの。動く点Pって何よ? 点なら動くんじゃあない。ずっと止まってなさい。どうして動くのよ。基礎から応用までやろうとするんじゃあない。点Pとか高度な応用じゃないの……。応用が私を苦しめる。そういう応用問題の配点が高いのにも腹が立つ。

 結論、数学は嫌いだ。



「よかろう」



 呟くように先生は言った。



「人の転移の許可を出そう」



 その言葉を待っていた。




 その後、嬉しさや興奮や抑えられなかった魔力やらが体からすごい勢いで噴出して、私は瞬時に熱を出してぶっ倒れたそうだ。

 しばらくして目を開けた私が見たのは、めちゃくちゃになった先生の部屋。熱で倒れる私、その私はボロボロの部屋で先生から介抱されているという状況。起きたら、誰だって思考は停止するわよね?



「感情が大災害か」



 かもしれない。私も、そんな気がしてきた。

 感情と魔力をコントロールする方法を身に着けないといけないわね。まず、それをなんとかしよう、って話になったわ。それから、人の転移の許可が取り下げにならなかったのは、本当に良かったわ。

祝! 人の転移魔法解禁!

 これからもキュリアの魔法は進化していきます。


 今回も読んていただきありがとうございました。次回公開日は5/12の第2土曜(予定)です。そして次回は季節イベント! パーティーです。お楽しみに!

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