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魔導学生キュリアの日記  作者: 風雅雪夜
1年生
13/30

3/5 & 3/6

珍しくベレジュナーヤ先生が日記を書いて見せてくださいました。新米先生として頑張っています。

3/5 ベレジュナーヤの日記より


 ここ最近、キュリア君の予知は初めに比べると精度を増した。

 思えば先月、校内で水属性科の6年生の男子生徒に叫び声を上げられながら連れ去られるという事件が起こってからだ(水属性科の主任教官からすごい勢いで土下座されたから何事かと思った)。

 それから彼女は以前よりも一層、無属性の魔法や苦手としていた魔法理論、薬学にも取り組むようになった。

 その件の生徒は、確かウォード辺境伯爵の遠縁の子だったか。以前から気にかけてくれていたようで、よく一緒に話しているのを見ている。彼経由で最近は他属性科の生徒とも談笑する様子をよく見るようになった。自分以外の人間と深く関わることで、何かしらの刺激を得たのかもしれない。それならそれでいのだ。

 彼女は、いや、無属性というのは、他の属性からは恐れられているところがある。挑んでも反対の属性で相殺されるし、無属性は魔力量も高く、戦ったとしても勝つことは難しい。魔法の火力で押し切られるからだ。

 これまで他の生徒達から嫌がらせを受けてきた彼女が、心から壊れることなく、歪むことなく今を楽しげに生きられているのは彼女の周りにいる学友や家の人間の存在が大きい。これからも学友たちには彼女と共に学び合って助け合って、健やかに過ごしてほしい。


 ただ一つ心配なのは、彼女が暴走することだ。

 急速に力をつけていく彼女は、魔法に触れてまだ半年しか経っていない。それなのに、彼女はこの半年で多くの魔法を使いこなせるようになった。同学年よりも遥かに魔力量も上回っている。後は筆記系の単位が取れれば……。それができれば思ったよりも早く卒業しそうだ。一般の生徒達と同じく7年と見ていたが、もしかしたらその半分で卒業するかもしれない。

 しかし、経験をあまり持たぬまま彼女が大人になる、魔導士となる、そして、賢者になる。それは駄目だ。彼女を賢者に押し上げるには、もっと多くの経験が必要だ。

 もっと多くのものを見せる。もっと多くの事を体験させる。もっと知識を与えてやる。彼女の力となってくれる人間と出会わせる。そして、失敗もたくさんさせる。涙を流すことも、悔しい思いをさせることも、心を成長させることも必要だ。


 自分にはまだやるべきことがたくさんある。彼女が卒業するまでに、彼女のために私はより一層、師として励まなければならない。


 彼女を賢者にすると約束したのだから。






3/6 (キュリアの日記)


 なんだか、先生の様子がおかしい。張り切ってるって感じ。

 え、どうしたの? 何かあったかしら?

 今月は特に大型連休も期末試験もなかったはず。そもそも期末試験は来月だって昨日言ってたし。聞いても「秘密だ」、とさっき言われちゃったし。でも、何かなきゃ張り切ってる風な態度というか雰囲気は出さないだろうし。本当に私には心当たりがないわ。

 何をしようとしてるのか、何に対して張り切っているのかはわからないけど、多分悪いことじゃないと思うから、まぁ、大丈夫よね? そうだと言って?

次回は、無属性の新しい魔法を学びます。持ち物があるようです。


大雪を過ぎ、冬が本格的に始まりました。私の地域でもついに硬くて白いものが降り出したようで、屋根を叩く音がすごいです。

皆様、風邪には気をつけて。

今回も読んでいただき、ありがとうございました。

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