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今日は素敵なメンバーを紹介するぜ! のコーナー
一週間ハルトらと昼食を一緒にとり、親しくなったので、ハルトの友達について整理してみることにするわ。
まず、ガルシア姉妹。
7年生の姉・レネさんと3年生の妹・キリコさん。二人の家はガラス食器のメーカーで、国外にも商品を輸出している職人一家でもある商家。自社生産ってやつね。一族は昔からガラス職人をしていたので火属性や土属性の使い手が多いみたい。ガラスは火と土の中にあるケイ素という物質で作られるから、みたいよ。
調べてみたら『戦士の厨房』のグラスはガルシアのものだったわ。カッティングが入ったグラスって素敵だと思っていたのよね。キリコさんがそのグラスの職人になりたくて日々勉強してるそう。
レネさんは学校内でもかなりの好成績で特に魔法実技が上位5人に入る猛者。それだけ上位成績を残しているから、けっこうすごいところからスカウトのお声がかかってるんだとか。王宮の魔導騎士団なんかが狙っている、なんて噂も聞いたわ。責任感も強く生徒会メンバーでもある。スーパーお姉様ね。
次は闇属性科6年のベルメール・レイン先輩。
彼女は、なんというか最初は見た目で苦手だな、と思ったけど全然そんなことなくて。味方にするととても頼もしいサポーターになる人。沢山のいろんな情報を持っているわ。
私に絡んできた苛めっ子のご令嬢達から助けてもらったときなんかは、それはもう凄かった! 相手が周りに知られたくない情報を大声で煽るように言うんだから。相手なんか真っ赤になって叫んで逃げて行ったわ。私の語彙力が溶けて、ヤバい、こわい、つよい、としか言えなくなるくらい。これは敵に回したくないわね、絶対。ほんと、味方で良かった。
レイン家は昔から諜報や拷問など、主に裏方の仕事をやってきた貴族家系なのよ、ってベルメールさんはこっそり教えてくれた。幼い頃から既に教育されてきているみたいで、卒業後はすぐ王宮の諜報部門に配属が内定しているんだって。
ちなみに遊び人風の外見なのは相手を油断させて情報を集めたり、諜報などの潜入の時に自分を気づかせにくくするためだったりするんだって。普段が派手だと周りから浮いて見えるけど、一般の人は結構地味だから、そこに変装して紛れてしまえば……うーん、流石にベルメール先輩だとはわからないわね。むしろ、どう地味な一般人に変装するのか気になるし、変装したらきっと色んなところに潜り込んで色んな情報を集めてしまうんでしょうね。恐ろしいわ。
土属性科5年生のミケーレ・ロダン先輩。
よく弁護役をすることが多いという。真面目な秀才って感じね。眼鏡をかけて分厚い本を読んでいるから、ますますそう見えるわ。
頭がいい人って嫌なやつが多いとかいろいろ聞くけど、先輩はそんなこと全然なくて。私のわからないことを親切に、もう懇切丁寧に、具体例なんかもあげたりして、更には魔法を使っても教えてくれたりして、それはそれは、ほんっっっとうに良い先輩なのよ!
将来は文官になりたいと言っていたけど、私は教師になってほしいと思う。すごくわかりやすかったんだもの。
ちなみにロダン家は、公的な役職を代々してきたお家。平民と言えば平民なんだけど、貴族達からも一目置かれていて、役所だとか公的な施設とかでは、いなければ仕事が進まない重要な歯車みたいな人達。縁の下の力持ちとも言えるわね。
ミケーレ先輩曰く、お父さんは裁判官をやってるんだって。お父さんがやってる裁判をよく傍聴してるみたいで、先輩は裁判官でなく弁護士の方が好きみたい。確かにこの前の裁判はすごく弁護士って感じがした。本物の弁護士を知らないけど、こんな感じなのかも。
光属性科4年のアンリ先輩と風属性科3年のマティアス先輩。
彼等は平民出身で、この王都には寮を借りて暮らしているみたい。生家は農村部で薬草栽培をしている農家さん。自分達の家で採れる薬草の量を増やしたり、薬ができればいいと考えて入学したというの。
ただ、アンリ先輩は性格が飄々としたような陽気で軽い人だから真面目に勉強してる感じがしないのよね。弟のマティアス先輩の方はすごく真面目で低姿勢な大人しい子。なんだかこちらまで低姿勢で貞淑にしなきゃ……、みたいになる。
なんで兄弟なのに、こんなに両極端になっちゃったのかしら。不思議。
最後にハルト。
水属性科6年生、ハルト・ウォード。
ウォード伯爵家の秘蔵っ子らしい。秘蔵っ子といっても、ウォード伯爵家の本家とは遠縁の子なのだそう。
よく公務で学校に来られなかった日々が続いちゃったおかげで、出席日数や単位が足りなくて留年しちゃうこともままあるみたい。因みに今年で入学9年目。(すっごく年上だったのね。びっくりした。)でも、最近は落ち着いたようで来年には卒業できるみたい。
王都の別邸から学園に通っている正真正銘の貴族様。
この中で一番社会的地位と年齢が高いんだけど、どうも私達の中にいるとそう思わないのよね。ほわほわしてるし優しいから? 他の貴族のように人を見下したり、意地悪なことを言ったりしないし、立場とかそういうものを越えて自分の気に入った人には分け隔てなく接しているところ、なのかしら。
ただ、どこか変。
たまに口から出る言葉にはハルトらしさが消えるから、貴方は誰? って言いたくなる。私達の関係も“誘拐してくれ”、で始まったから。一番謎が多い人物ね……。私に良くしてくれるから悪い人ではないと思いたいけど。
それにしても、こうもバラバラな性格で、社会的身分や科も違うのに、どうやって彼らは出会うことになったのかしら。私の場合はハルトだったけれど、まさか、このメンバーの起点がハルトだったり?
でも、みんないい人達だから心配はしない。私は、自分に危害を加えなければ、それでいいのだけどね。
今日も集まって昼食をとる。一週間共に過ごすと、なかなか一人には戻れないわね。彼らが卒業したら、学年が一番下の私は一人になってしまうのに。
「どうしたの、キュリア?」
食事が進んでいない私に気づいて心配してくれたハルト。眉が下がってる。
考えるのはよそう。だって彼はもう一年いる。今年で卒業じゃないから。まだ一年ある。だから、その時までには。
「何でもないわよ。今日もご飯は美味しいし。ちょっと、例のことについて考えていただけよ」
そっか、と笑って彼は仲間との談笑に戻る。
あと一年と半年以内で、私は無属性を極める。
誘拐は流石に人聞きが悪いからあまりしたくはない。でも、できなくても、せめて小旅行くらいはさせてあげられるように頑張りたいわ。
魔法、もっと頑張らなくちゃね!
仲間が増えたよ。やったねキュリアちゃん!
ようやく主要人物が出揃いました。これからはキュリアの楽しい学校生活が本格的に始まります。
今回も読んでいただきありがとうございました。
12月、皆様、冬支度や体調にお気をつけて!




