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懸念

少し短いです。

 精霊祭は、盛り上がりを見せる祭りから、ゆったりとした雰囲気の祭りへと切り替わっていた。

 綺麗な羽衣を纏った女性が音楽に合わせて踊っていたり、恋人同士で身を寄せ合ったりと、昼間の祭りからここまで変わるかとも思ってしまう。


 俺は何処にも寄らずに自分の部屋に戻ってきた。

 大聖堂内は、夜になっても結構な人がいたみたいだ。遠目に見えた感じは、精霊と契約している者達が、精霊を召喚しており、様々な色の光が飛び交ってかなり綺麗だった。


「さて……とりあえずクレーティオの話を整理するか……」


 クレーティオはルーディスもしくは俺に干渉しようとする神への抑止力であり、俺が転生してから結構な数の神と戦っていたみたいだ。

 前回来た時はあまり忙しそうな素振りも見せていなかったし、まだそれほどだったか、本当にクレーティオにとっては取るに足らないことだった訳だが……

 そんなクレーティオでも手こずるくらいの大物。それがアバンニーズという神だそうで、聞いている感じ力は拮抗しているが、個のクレーティオと多のアバンニーズという構図もあってか厄介なことになっているみたいだ。


「んで、抑えきれなくてアバンニーズの手が伸びてくる可能性があるからこれをくれたと……」


 俺は先程クレーティオから受け取った金属を取り出す。

 見るからに良い素材なのは間違いない。クレーティオの魔力が宿って変質したとのことで、元の名前を聞きそびれてしまったが、少なくとも俺の理解が及ばない物であることは間違いないだろう。

 実際、サーチをしてみても何も分からない。普通の素材であれば色々と説明のようなものも出てくるのだが、正直実体のない物にサーチをしている気分で、それこそ何も無い空間でサーチを使ったような結果にしかならないのだ。


 これで本当に剣を作れるのかは怪しいところだが、腕の良い鍛冶師にと言っていたので、流石に出来ないということは無いのだろう。

 問題があるとすれば、俺に腕の良い鍛冶師の知り合いがいないことだ。

 フロディス辺りに聞いてみれば紹介してくれそうだが、勝手な我儘だが腕が良ければその人物に剣を打ってもらおうというのは、俺は嫌だ。

 俺自身が納得できる相手に、このクレーティオから貰った金属を任せたいし、俺の剣を作ってほしい。これは、異世界らしさみたいな、アバウトな妄想のような感情と似たようなものだ。


「とりあえず焦らずに探して行くことにするか。問題は、これから現れるかもしれない敵に関してだな……」


 俺を殺すための世界への干渉として、自然災害なんかの可能性もあり得るが、クレーティオは明確に敵が出てくると予想している。

 クレーティオは嫌な予感がしてから教えに来てくれた。それは、既にアバンニーズが動き始めていた可能性があるということであり、世界の何処かにアバンニーズの手の者がもう存在しているという可能性でもある。


「少し、調べてみるか……ビャクに頼めば結構な範囲を調べられるけど……んま、今は祭りに来てるし、祭りが終わってからにするか」


 折角祭りに来ているのだから、とりあえずはあまり考えないことにして楽しむことにする。

 ビャクに頼めば確実に祭りを楽しまずに動き始めるので、帰ってから伝えた方がよさそうだ。


「にしても、クレーティオレベルの奴ってやっぱりいるんだなぁ」


 当然クレーティオレベルの奴や、クレーティオよりも強い奴がいることは、頭では分かっていたが、いつも余裕そうなクレーティオを見ていると、どうにも負けたり手こずったりしている姿が想像出来ない。

 何だかんだ言っても1人で解決してしまいそうなクレーティオが、わざわざ今回伝えに来たということは、実際には俺が感じているよりも厄介な状況なのだろう。

 明確な敵が出てくるということであれば、改めてレベルを上げておいた方がよさそうだ。

 前回の戦争では大分危ない場面があった。あれ以降使えるようになった魔法なんかがあるとはいえ、最上位の神の刺客ならば、さらに強い奴が出てくる可能性も普通にある。

 次は大切な者を奪われないように、しっかりと力は付けておこう。


「力といえば、そういえば明日はアノンと祭りを回るのか……まだ精霊と契約してないみたいだし、どうするのか明日聞いてみるか」


 理級精霊自体セラフィしか俺は知らずにかなり珍しいのだが、そのセラフィ曰くアノンの近くにいる精霊は雷の理級精霊ということで、この世界でも初めての存在であり、凄く気になっているところだ。

 そもそもの話、雷属性魔法というものは存在しなく、アノンの勇者という称号に紐づけされた能力なので、その精霊となるとどのような力を持つのか……

 当然理級なので、セラフィと同じように理の力……簡単に言えば持つ力を最大限発揮できるようになったりといった力はあるだろうが、魔法に関してはアノンが使うヘブンリ―サンダー等が使えるかどうかは、今のままだと分からないうのが正直なところだ。


「もしアノンの精霊も擬人化させれば、闇属性の魔法も使えるようになるか……いや、でもセラフィ以外にそういった事例も無いしなぁ」


 これまで擬人化したのはセラフィだけではない。ビャクもそうだし、直近で言えばサクラがそうだが、特に闇属性の魔法が使えるようになったという訳では無い。

 正確には、ビャクは闇属性の魔法が使えるみたいだが、それは元々の種族の特性であり、別に擬人化したということは関係無い。

 その辺りのことは、今度改めてセラフィに聞いてみるか。


「ふぅ……何だかんだで疲れたし、そろそろ寝るか」


 楽しいことは総じて自分で思っている以上に疲れがたまっているものだ。一旦考えることをやめると、身体が疲れを感じているのが表に出てきた。

 明日はアノンとの祭りデートということで、あまり疲れは引きずりたくないので、早めに寝ることにした。




自由な女神「今後何があるか分からないからね、ヨゾラ君にも念のために準備はしておいてほしいんだ。当然、そう簡単にヨゾラ君に手は出させないけどね!」

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